■全てを芝居の世界にしてしまう「しらたまさん」

 続いて2人目のばいきんまんが苦手とするキャラは、歌とダンスが上手で、新しい芝居やダンスを求めて旅をしているトップスターの「しらたまさん」だ。

 見た目は宝塚歌劇団の男役トップスターのような出で立ちで、華やかかつスタイル抜群のしらたまさん。しかし、ばいきんまんは、彼女に対してナプキンさん相手のように彼女にメロメロになってしまったわけではない。

 2003年放送の「アンパンマンとしらたまさん」に初登場したしらたまさんだが、彼女は少々思い込みの激しい性格で、ばいきんまんのことを悪役専門の千両役者だと思い込んでおり、アンパンマンとの勝負の中でさえも、全てが芝居だと思っている。

 しらたまさんはばいきんまんを高く買っているようで、たびたびばいきんまんを芝居に誘っているが、その強引さにばいきんまんも強く出られないようだ。またアンパンマンのことは芝居の下手な役者だと思っており、あのアンパンマンでさえも、しらたまさんを前にしてタジタジになってしまう様子が新鮮だった。

 この二人のほかにも、公式サイトのQ&Aではばいきんまんの苦手なものとして、「たとえば、オクラちゃんとかマダム・ナンとか、自分のことを怖がらない相手はかなり苦手みたいですよ」という回答がある。

 普段は勝気のばいきんまんだが、どうにも自分に対して臆さずに接する強気の女性には強く出られないようだ。そう考えれば、いつもドキンちゃんのわがままになんだかんだ付き合っているところもうなずける。

 ちゃんと苦手なタイプの人がいて、どうにも憎めないばいきんまん。映画での彼の活躍も今から楽しみだ。

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