深田恭子に加藤あい、雛形あきこに矢田亜希子が出演! 伝説の実写推理ゲーム『ユーラシアエクスプレス殺人事件』の色あせない魅力の画像
『ユーラシアエクスプレス殺人事件』(スクウェア)
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 1998年、エニックス(現:スクウェア・エニックス)から発売されたPlayStation用ソフト『ユーラシアエクスプレス殺人事件』をご存じだろうか。

 本作でプレイヤーは、実写映像として登場する人物たちと会話をしながら、謎を解き明かしていくアドベンチャーゲームである。本作は、ゲーム内ヒロインに当時の人気アイドルたちが多数起用されていることでも話題となった。青春真っ只中のころにプレイした筆者にとっては、非常に思い出深い作品である。

 そこで今回は、名作実写ゲーム『ユーラシアエクスプレス殺人事件』がどんなに貴重だったか、その魅力をお伝えしていこう。

■実写ゲームはヒットしないと言われていた日本に風穴を開けた

 実写ゲームといえば、“ゲームプレイ部分に実際に撮影した写真や動画を用いたゲーム”である。

 1990年代、家庭用ゲーム機のメディアがカートリッジからCD-ROMになったことで大幅に容量が大きくなり、流行した手法だ。リアル志向を好む海外、とくにアメリカでは人気があったジャンルで、1992年の『モータルコンバット』や、同年『ナイトトラップ』などが有名である。一方、“実写ゲームは売れない”というジンクスがあったほど、正直、日本ではヒットするのが難しいジャンルであったとも言える。

 しかし、そこに風穴を開けたのが本作『ユーラシアエクスプレス殺人事件』である。深田恭子さんや加藤あいさんなど、当時の人気アイドルたちの実写映像をゲーム内ヒロインとして起用することで、実写ゲームの可能性を広げたのだ。

 プレイヤーは私立探偵としてアイドルが演じる女子生徒たちと会話をしながら、中国上海発の特急列車「ユーラシアエクスプレス」で起きた殺人事件の謎を解き明かしていく。

 このシステムは『同級生』や『ときめきメモリアル』に代表される恋愛アドベンチャーゲームの雰囲気もあり、一人称で進む展開はまるで本当にアイドルたちと会話しているかのようだった。

 ちなみにヒットを受け、本作を第1弾とする“シネマアクティブ”シリーズは、第2弾・平山綾さん出演の『ØSTORY』、第3弾・加藤夏希さん出演の『the FEAR』、さらに第4弾・小池栄子さん出演の『コンバットクイーン』が作られた。

■マルチヒロインシステムを飾る人気アイドルたちは今見ても豪華

 本作は、プレイヤーの選択によってヒロインが変わる「マルチヒロインシステム」が採用されている。そして、最大の魅力は、やはりそのヒロインに当時のトップアイドルたちが起用されていることだろう。

 前述した深田さん、加藤さんに加え、榎本加奈子さん、佐藤仁美さん、新山千春さん、馬渕英里何さん、中島礼香さん、東山麻美さんと、当時を知る人であれば名前だけでその豪華さがわかってもらえるのではないだろうか。

 なかでも、加藤さんはゲームが発売された1998年に「日テレジェニック」に選ばれており、さらには同年、広末涼子さんの後任としてNTTドコモのポケットベルのCMに起用されるなど、当時は誰もが認めるトップアイドルだった。ちなみにゲーム内で彼女は、天真爛漫で自己中心的な女子高生・森沢千夏(もりさわ ちなつ)を演じていた。

 さらに、深田さんはこの年、金城武さん主演のドラマ『神様、もう少しだけ』で一躍脚光を浴び、翌年1999年には『鬼の棲家』でドラマ初主演を果たすなど、トップ女優としての階段をのぼりはじめたころ。彼女は、事件の第一発見者で精神的にショックを受けるお嬢様・土井原早苗(どいはら さなえ)を演じている。

 本作ではそんな人気絶頂のアイドルたちと会話をし、ときには褒められ、ときには煙たがられながらも、事件の真相に迫っていく。またゲーム途中、彼女たち演じる女子生徒のバストや足元に注目する謎の機能(!?)や、プレイによって相手が変わるヒロインとのキスという“ご褒美要素”まであった。

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