■田中好子のデビューのルーツはゴジラシリーズ?
伝説のアイドルグループ「キャンディーズ」のメンバーで、解散後には女優として活躍した田中好子さんも、『ゴジラ』シリーズと深い縁があった。彼女は1989年公開の『ゴジラVSビオランテ』で大河内明日香役を演じ、1992年の『ゴジラVSモスラ』では深沢真由美役を演じている。
とくに『ゴジラVSビオランテ』ではヒロインを務め、恋人のために危機に立ち向かう勇敢な女性を演じている。
実は田中さんは、芸能界デビューのきっかけの一つが『モスラ』シリーズに出演していた「ザ・ピーナッツ」に憧れたことであると明かしている。『モスラ』シリーズのファンであることも公言していて、その熱意が制作陣に伝わったことで『ゴジラVSモスラ』への出演が実現したという。
■実力派・小林聡美が怪獣映画で熱演!
『ゴジラVSモスラ』には小林聡美さんも出演している。日本を代表する演技派女優として数多くの名作に出演している小林さんだが、怪獣映画でもメインキャラを務めていたのだ。現在では『紙の月』や『かもめ食堂』などの大人向けの映画に出演することが多いため、怪獣映画でゴジラに立ち向かっている姿は貴重といえるかもしれない。
小林さんが演じているのはヒロインである手塚雅子役で、ゴジラやバトラ、モスラの戦いに巻き込まれていく。この作品で小林さんはゴジラと戦う勇敢な姿を見せただけでなく、夫との関係に悩むひとりの女性としての表情も見事に演じ、その演技力を遺憾なく発揮している。当時、すでに個性派女優としての地位を確立していた彼女が見せる細やかな演技にはつい引き込まれてしまう。
『ゴジラ』シリーズはいまや海外でも人気のコンテンツになっている。日本でも半世紀にわたって愛され、俳優にとっては『ゴジラ』シリーズに出演することはステータスの一つでもある。そうした理由から各作品に後の大物俳優や大女優も出演しているため、キャストに注目してみても作品をより楽しめるはずだ。