■次々に登場する星座キャラ…座標を覚える手助けにも

『聖闘士星矢』が『週刊少年ジャンプ』で連載されていた当時、本作は“男子が見る漫画やアニメ”というイメージがあった。しかし筆者の経験では、女児の間でも密かに人気があった記憶がある。その理由は、『聖闘士星矢』が当時人気だった「星座」をベースにした話だったからかもしれない。

 もともと『聖闘士星矢』はギリシャ神話をモチーフにしたストーリーであり、登場人物それぞれが守護星座を持っている。物語が進むにつれ徐々に誕生月の星座である12星座キャラも登場し、友達の間で話題になった。

 ちなみに乙女座である筆者のキャラクターは、クールで美しいシャカ。その一方、同じく『聖闘士星矢』が好きだった友人の星座は牡牛座で、本作でのキャラクターはいかついアルデバランだった。そのことに友人はとてもガッカリしていた覚えがある。

『聖闘士星矢』はストーリーが進むにつれ、登場する星座も増えていく。強いキャラクターの星座は何かと話題になり、実際にはいつどの方角で見られる星座なのかと、図鑑などを使い調べたものだった。

 当時小学生だった読者にとって『聖闘士星矢』は天文学も学べる稀少な漫画だったとも言えよう。

 

 

 世界的な人気を誇る『聖闘士星矢』は『月刊チャンピオンRED』7月号にて「熱血画道50周年」を記念したイラストが表紙となっている。

 連載開始から35年以上経過した今もなお力強い画力は健在で、当時『週刊少年ジャンプ』に掲載されていた頃の画風とほとんど変わらない点にも注目だ。連載当初の『聖闘士星矢』を思い出しつつ、今後の展開にも一層期待したい。

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