往年の名作が揃っていた、『週刊少年ジャンプ』(集英社)の黄金期世代。世代によって違いはあるだろうが、40代後半の筆者にとって1980年代から90年代前半の作品は学校でも凄まじい人気だった。
さて、久しぶりに単行本を読んでいたら、小学2年生の次女が「イケメンいないの?」と聞いてくる。筆者の時代も女子たちがイケメンランキングを作っていたものだ。ならば、筆者が所有している作品限定になるのだが、ジャンプ黄金期作品のイケメンランキングを次女に作ってもらおう。
■4位以下…流川やケンシロウは濃いからダメ? 冴羽獠や悟空も今一つ…基準が厳しい令和娘
まずは、妻もイチ押しの『SLAM DUNK』(井上雄彦さん)の流川楓ではどうだろうか。連載当時は男子にも人気が高かった、湘北バスケ部エースの“寡黙の男”である。しかし、次女の評価は「なんか濃いからムリ……」とのこと。そして、ちょっと怖いらしい。
あ、なるほど。確かに流川は笑わないからなあ。そして「コッチのほうがいい」と言って指さしたのは、陵南エースの仙道彰だった。いや〜、なかなかお目が高い。女性に明らかに興味がなさそうな流川も、仙道が相手なら怒るかもしれない。いや、桜木花道のほうが怒るだろうか……。
では、筆者の大好きな『北斗の拳』(原作:武論尊さん、作画:原哲夫さん)のケンシロウではどうだ? すると「やっぱマジ怖い……」とのこと。うん、まあ暗殺拳法の使い手だからね。でも、子どもには優しいんだけどな。
そこで登場したのが『シティーハンター』(北条司さん)の冴羽獠だ。「カッコいいね」となかなかポイントが高い。でも、1位ではないらしい。そういえば、今の小学生たちに「もっこり」なんて読ませていいのか……なんて悩んでいるそばから、槇村香の100トンハンマーとのセットで大笑いしていた。さすがは名コンビである。
次は、大人気の『ドラゴンボール』(鳥山明さん)の孫悟空だ。令和の小学生でも名前と顔が一致している。さすがは悟空だ。「悟空は大好き!」というくらいなので、次女もご満悦。ただし評価は獠のちょっと上らしい。なかなか厳しい基準だな。
■3位はカッコいい蔵馬でなるほど…2位は優しそう? そんな訳ないダーク・シュナイダー…
それにしてもよくこんなにも単行本を揃えたものだと、我ながら感心するな。ちなみに当時は“第1刷”にこだわっていたものだが、さすがに状態は悪い……。ジュースのシミやお菓子の食べかすまである。まあ、それも含めて思い出が詰まっており、懐かしさが込み上げてくるものだ。
さて、『キャプテン翼』(高橋陽一さん)では表紙の次藤洋のことを監督だと思っていた。そのあたりの単行本を見せると「イケメン!」と言ったのが、なんと佐野満!え……そこに来る? なんか目があらわになるシーンが無性にカッコいいのだという。まあ、タイタイ言う次藤よりかはいいのか。
そして、「めっちゃカッコいい」と気に入っていたのが『幽☆遊☆白書』(冨樫義博さん)の蔵馬だ。当時も女子たちに絶大な人気を誇っていた蔵馬だが、時代が変わってもイケメンは不変ということだろう。羨ましい限りだ。彼は3位にランクイン。
そんな蔵馬を上回ったのが『BASTARD!! ー暗黒の破壊神ー』(萩原一至さん)によるダーク・シュナイダーだ。「キレイ……」と、次女もうっとりしている様子。この作品に登場するのはほとんどイケメンばかりだが、それでも群を抜いてカッコいいのは確かにダーク・シュナイダーだろう。
表紙に登場している彼を見て、次女は「優しそう」なんて言ってのける。いやいや、そんな訳ないし、アイツが優しいのは美女だけで下心丸出しなんだけどな。さすがにこの作品を目の前で一緒に読むのは気が引けるので、アビゲイルのシーンで我慢してもらう。顔も逆さまで気持ち悪いが、面白いようだ。