■原作映画との乖離を感じる『グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦』

 最後に紹介するのは『グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦』だ。

 前作である1986年のファミコンソフト『グーニーズ』は、同名のアメリカ映画『グーニーズ』を原作としたコナミの人気アクションゲームだ。プレイヤーは映画にも登場する人気キャラ・マイキーを操作し、フラッテリー一味に囚われた仲間たちを救出しながら、伝説の海賊“片目のウィリーの財宝”を見つけ出すという内容だった。

 ゲーム内のBGMも秀逸で、映画の主題歌であったシンディ・ローパーの『The Goonies ‘R’ Good Enough(グーニーズはグッドイナフ)』が、ファミコンサウンドとして使われており、ポップなアレンジにワクワクしたことを覚えている。

 そして続編として、1987年にファミコンソフト『グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦』が発売される。本作では、前作『グーニーズ』で崩壊したはずのフラッテリー一味が復活し、人魚のアニーや仲間たちが次々と囚われてしまう。プレイヤーは再びマイキーとなって、囚われた仲間たちを救うためダンジョンを探索するという内容になっていた。

 しかしこの内容、実はゲームのためにコナミが独自に制作したものとなっている。元となった映画『グーニーズ』は、その後、続編が作られなかったためだ。

 原作映画ではフラッテリー一味といった個性的な人物が登場するものの、決してファンタジー作品ではない。その一方、『グーニーズ2』は人魚のアニーや助けてくれる半魚人、さらには敵キャラのゴーレムや火を吐く怪獣など、かなりファンタジー要素が強めの内容となっている。

 ゲームとして仕方ない部分もあるが、残念ながら原作映画のコアなファンほど、違和感を覚える内容となってしまっていた。

 

 今回は、前作の大ヒットの陰に隠れてしまったレトロゲームを紹介してきた。どのタイトルも開発を疎かにしたというよりは、『1』からの修正点やオリジナル要素が仇となってプレイヤーの心を掴むことができず、残念な結果となってしまったように感じる。

 ただ、いずれもゲーム単体としての完成度は高いので、『2』を知らなかったという人はぜひ一度プレイしてみてほしい。

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