見た目はギャルゲーでも中身は本格派! 時代を先取りした美少女対戦格闘ゲーム『あすか120% BURNING Fest.』が30周年の画像
30周年を迎えた格闘ゲーム『あすか120%』シリーズ(筆者撮影)

ストリートファイターII』(カプコン)を先駆けとして、一大ブームとなった対戦格闘ゲーム。現在でもe-sportsの種目のひとつとして注目されています。筆者も『スト2』が大流行して以降、いくつもの対戦格闘ゲームをプレイしていますが、生涯において一番遊んだ、もっとも楽しかったタイトルとなると、今から28年前の1996年3月29日にプレイステーションで発売された『あすか120%スペシャル BURNING Fest.』(ファミリーソフト)をおいてほかにありません。

■30年もの歴史を誇る美少女対戦格闘ゲーム『あすか120%』シリーズ

『あすか120%』はパソコンで生まれた対戦格闘ゲームで、1994年3月11日に富士通FM TOWNSで『あすか120% BURNING Fest.』発売されたのを皮切りに、X68000、PCエンジン、プレイステーション、セガサターンと、キャラクターの追加やバージョンアップを重ねながら数々のハードで発売されました。

 美少女対戦ゲーのはしりともいえるゲームで、登場するキャラクターはすべて女の子。彼女らが所属するクラブの予算を獲得するため、学院名物「部対抗予算争奪メガファイトトーナメント」に出場するというストーリーで、全作共通となっています。

 プレイステーションでは『あすか120%スペシャル』『あすか120%エクセレント』『あすか120%ファイナル』の3本が発売。実は『スペシャル』はふたつのバージョンがあり、最初に発売されたものを「無印」、バランス調整が行われたVer.2にあたるものはパッケージのタイトルロゴの最後に「●」が付いてることから「黒丸」と呼び分けられており、歴代シリーズでもっともバランスが取れてるのはこの「黒丸」ではないかと思っています。

■二段ジャンプに空中ガード、相殺に透かしに受け身と先進的なシステムが盛りだくさん!

『あすか120%』シリーズのすごいところは、当時の対戦格闘ゲームとしては先進的なシステムを多数実装している点です。

 たとえば、攻撃の相殺。攻撃に対して避ける、あるいはガードするという選択肢にプラスして、攻撃をカチ当てて無効化するだけでなく、そこからカウンターで攻撃に転嫁することも可能。また、二段ジャンプを活用することで相手のタイミングを外せたり、攻撃をされても対処法が空中ガードと二段ジャンプによる回避と選択肢が増えるため、あらゆる状況に対応しやすくなっています。

 そのほかにも空中や画面外への叩きつけ攻撃があると思えば、そのダメージを軽減できる「受け身」が存在したり、攻撃そのものを避ける「すかし」もできたりします。

 現在の対戦格闘ゲームでもよく見るシステムが1994年ごろにすでに採用されているという事実は、『あすか120%』の先進性の表れといってもいいでしょう。さらにこれらの操作が簡単操作でできることもあり、対戦のハードルが非常に低いのも『あすか120%』の良いところだと思います。

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