“バイキルト”を使わない、“ひいてはいけないカード”で全滅…ファミコン版『ドラクエ4』の「さくせん」で困ったエピソードの画像
ファミコン『ドラゴンクエスト4』(ふたまん+編集部撮影)

 ファミコン版『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』で初登場した「さくせん」コマンド。第五章では戦闘中に限って仲間キャラの操作ができない。AI戦闘システムによって、仲間キャラが学習してくれるというのだ。当時としては画期的だったこのシステムは、勇者になりきってリーダーシップを執ることが大切となる。

 しかし、これがまた思うようにいかず、やっかいで困ったものだった。今回はちょっと懐かしい「さくせん」で困ったエピソードを振り返ってみよう。

■“バイキルト”を使ってほしいのに…「いろいろやろうぜ」で“ルーラ”を使うヒャド老人

『ドラクエIII』から登場した補助呪文のなかで、ボス戦で使いたいのが“バイキルト”だ。攻撃力が上がり、敵へのダメージが倍増するので非常にありがたいものである。

 そして、『ドラクエIV』でこれを唯一使用できるのがブライだ。ヒャド系が得意なこの老人、“ルカナン”や“ピオリム”といった補助呪文も使えるのでボス戦では重宝する。

 ただ、頼みの“バイキルト”をなかなか唱えてくれない。当初は「いろいろやろうぜ」でアイテムを少なくし、ザコキャラ相手にブライに学習してもらおうと頑張ってトライしてみた。

 だが、ブライは何を思ったのか“ルーラ”を唱えてしまう。ファミコン版では戦闘中に“ルーラ”が使えるので、戦闘中に逃げ出してしまうのだ……。しかも、ボス戦ではレベルが上がって覚えた“メダパニ”をなぜか連発する。だから“バイキルト”を使ってくれよ……。

■一匹の敵になぜ“ザラキ”なんだ! 殺す気満々で死の呪文を繰り出す神官

 無駄な呪文を繰り出すキャラといえば、神官クリフトも有名だろう。ファミコン版においてはミネアよりもステータスが高めなので勇者・ライアン・アリーナに次いでパーティによく入れていた。

 ガンガン戦闘したいときにはマーニャを入れるが、回復呪文を唱えるクリフトは重宝した。ただ、コイツもAIのおかげでなかなかやっかいだった……。

 まず、必ずといっていいほど、“ザキ”や "ザラキ"を唱えてしまう。しかも、効かないのが確実なボス戦で使用するから困ったもの。しかも敵は1体なのに、なぜか“ザキ”ではなく“ザラキ”を繰り出すのだ。

 “ザラキ”は死の呪文だし、はっきり言って神官様が使うような呪文ではないだろう。なのにクリフトは戦闘開始時から容赦なく“ザラキ”を使う。殺す気満々だ。本当に神に仕えているのか……?

 そういえば、勝手に“ルーラ”を使うブライと“ザラキ”を使うクリフトはサントハイム城に勤めている。なるほど、こんなヤツらがいたらお城の人たちは迷惑極まりないものだろう。二人とも言うことを聞かないので、王様から追い出されてしまったのかもしれないな……。

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