■ドラえもんトリビアも!『ドラえもん百科』
1977年から『月刊コロコロコミック』で連載されていた、方倉陽二さんの『ドラえもん百科』。同作は藤子さんが生んだ”ドラえもん”というキャラクター、作品の世界に関する様々な設定をパロディ要素を取り入れながら漫画化した作品で、『ドラえもん』ファンの多くがチェックしているであろうバイブル的なスピンオフだ。
藤子さんの描く本編では、細かい設定が明かされることがない。ゆえに読者は、道具の詳細や世界観の背景、キャラの設定などわからないことが多いまま『ドラえもん』という作品を読み、その面白さに惹かれていく。
『ドラえもん百科』は、そんな読者たちの「どうして?」にとことん答えている。方倉さんは藤子さんのチーフアシスタントを務めていたこともあり、ドラえもんに関する小ネタは盛りだくさんなのだ。
ドラえもんトリビアに関しては、方倉さんが独自の観点から膨らませて描いている部分も多く、公式から否定されている設定や真偽不明の設定があるのも事実だが、時の人だった有名人を登場させていたりギャグがふんだんに取り入れられていたりと単体の漫画としての面白みもあった。
公式に取り入れられた方倉設定で有名なものと言えば、ドラえもんの足の裏に付いているという「反重力機能」。このおかげでドラえもんは常時3ミリ浮いていて、靴を履かずに室内への出入りができるのだ。
さらに、ドラえもんとドラミちゃんが同じドラム缶を使い、ドラミちゃんは下の方に溜まった濃いオイルを使ったため優秀なロボットになったというのも知名度が高い。ほかにも、ドラミちゃんのメロンパン好き・タイムマシンが「チューリップ号」など細かい部分で採用されている。
このほかにも、ジャイアンを主人公にした短編映画『がんばれ!ジャイアン!!』など複数のスピンオフ作品がある。漫画・映画ともに、チェックしてみてはいかがだろうか。