■『りぼん』はギャグも秀逸!変わり種付録たち

 最後は、ちょっと変わり種(?)の付録を見ていこう。『りぼん』では、1〜2月号の付録にかるたが付いていることがあった。1989年2月号の付録となっていた、さくらももこさんの『ちびまる子ちゃん』の「ことわざかるた」は学びながら楽しめる良作だった。ことわざではなく、「ことわざをネタに変換したかるた」というべきか……。

 まる子、花輪くん、丸尾くんが人形を直そうとして失敗しているイラストの「さんにんよってもダメはダメ(三人よれば文殊の知恵)」や、鼻水を垂らした男子の「トロッコってなんだい?」の質問にまる子が「ばかねえ、おさしみのトロの子どもにきまってるでしょ」と答えるイラストの「きくは一時の恥、教えるのは一生の恥(聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥)」など、まるちゃんらしいユーモアが全開で見ているだけで楽しかった。

 80年代後半には、岡田あーみん作品の付録も登場している。岡田さんといえば、唯一無二の独特の世界観を持つ伝説のギャグ漫画家。付録もやはりギャグを全面に押し出したものが多く、1987年1月号の付録となっていた『お父さんは心配症』の巨大「お父さん福笑い」は、成功していてもしていなくても変な顔で笑ったものだ。

 ほかにも、1993年5月号では「あーみんとお笑いまんが家6人のギャグ相撲5月場所」という36ページの別冊雑誌がついていた。表紙は人気ギャグ漫画のキャラが相撲取りに扮したもので、中ページでは間違い探しや、岡田さんの『ルナティック雑技団』、茶畑るりさんの『へそで茶をわかす』などのミニ漫画が掲載されている。

 改めて振り返ってみても、黄金期『りぼん』の付録は魅力的だ。すべて使ってしまい全く残っていないことが悔やまれるが、コレクションしていた人はあの頃を懐かしんでみてはいかがだろうか。

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