■スクールトートが大人気! 『オサムグッズ』

『オサムグッズ』は、イラストレーターの原田治さんが手がけたキャラクターである。

 もともとは1976年に化粧品小物メーカーのコージー本舗から発売され、その後数々の商品化を経て、キャラクターの顔を大きくあしらった縦長デザインのトートバッグが80年代に大ヒットした。

『オサムグッズ』のキャラクターには、“ジャック”や“ジル”といった名前が付いており、笑顔だけでなく困り顔や泣き顔など、多くの表情があるのも特徴だ。これらのキャラクターは、イギリスの童謡「マザーグース」をモチーフに誕生したという。

 オサムグッズは多くの企業ともコラボしており、なかでもドーナツを何個か買えばオサムグッズがもらえるといった、『ミスタードーナツ』とのコラボが有名だ。

 残念ながら原田さんは2016年に逝去されているが、2020年には「ミスタードーナツ事業創業50周年」を記念し「ミスド×原田治 エコバッグ」が販売されるなど、その人気は今も衰えることはない。

■キティちゃんやマイメロだけじゃない! 80年代も大人気だったサンリオグッズ

 人気キャラクターを生み出すパイオニアとして知られているのが、やはり株式会社サンリオだろう。
サンリオは世界的にも有名な『ハローキティ』や『マイメロディ』などを生み出しているが、80年代にも数々の人気キャラクターを登場させている。

 まずは1982年に誕生した、カミナリの国で生まれた3兄弟をモチーフにした『ゴロピカドン』。ピンク、緑、青色の髪の毛の色をした可愛いカミナリ3兄弟は、学校で使えるきんちゃく袋など数々のアイテムとして登場した。

 また、1989年に誕生した、キティと同じく目と鼻のみがデザインされた可愛い犬の『ポチャッコ』。見た目がぽちゃぽちゃしていることから『ポチャッコ』と名付けられ、飽きの来ない可愛さから現在でも数々のグッズが販売されている。

 そして、インパクトのあるキャラクターとして印象深いのが『ハンギョドン』だ。1985年に誕生した『ハンギョドン』は、中国生まれの半魚人をモチーフにしたキャラクター。ギョロリとした目に体は魚人という、ちょっと不思議な魅力を持つこのキャラは、元祖「キモかわいい」キャラとも言えるだろう。

 

 昭和の時代に人気を博したキャラクターの数々。そのデザインを見るたびに、当時使っていた下敷きやペンケースなどを思い出し、ノスタルジックな気分になる人もいるだろう。

 来年2025年には大阪・関西万博が予定されているが、その公式キャラクターであるちょっとキモかわいい(!?)「ミャクミャク」も流行るかもしれない。時代によって話題になるキャラクターたちの動きに、今後も注目していきたい。

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