■ガンダムシリーズ待望の第3作『機動戦士ガンダムZZ』

機動戦士ガンダム』シリーズの第3弾にあたる『機動戦士ガンダムZZ』も、1986年3月1日からテレビ朝日系土曜日17時30分の枠で放送が始まった。期間は1年未満と短く、全47話の放送となっている。

 1979年放送の『機動戦士ガンダム』、1985年放送の『機動戦士Zガンダム』の続編となっている今作。若くしてジャンク屋として働きながら妹の面倒をみるジュドー・アーシタを主人公に置き、宇宙世紀0088年に起こった第一次ネオ・ジオン抗争を描いている。

 前作で活躍したZガンダムは今作の序盤でもメイン機として活躍しており、11話からは今作のタイトルになっているZZガンダムが登場しメイン機となった。

『ZZ』は、これまでシリアスに描かれてきたガンダムシリーズとは変わってコメディ感が強くなり、全体的に明るい作りになっている。後半になるにつれシリアス路線に入っていくが、特に序盤はジュドーらのおふざけシーンなども多く、ガンダムファンたちの間からは賛否の声が集まってしまった。 

■今でも根強い人気を誇る名作『聖闘士星矢』

 1986年10月11日からは、車田正美さんによる漫画を原作としたアニメ『聖闘士星矢』がテレビ朝日系土曜19時枠でスタートした。原作は1985年12月から『週刊少年ジャンプ』で始まった作品であり、アニメ化までのスピードが非常に早い作品でもあった。

 その一方で、原作との差が短い分、アニメが原作に追いついてしまうという問題も発生した。そんな事態を回避するために中盤以降は壮大なスケールで描くオリジナルストーリーも差し込まれ、さらにそれに伴う原作との矛盾をなくすためキャラの設定や物語の背景も多々変えられている。

 平均視聴率は11%。『ドラゴンボール』のようなモンスターアニメには及ばないが、新作アニメとしては高水準をキープしていた。

 さて、原作からアニメに入ったファンがもっとも驚いたのは、聖闘士たちが身にまとう聖衣(クロス)の変化かもしれない。たとえば、原作における星矢の聖衣は、ペガサスを思わせる白とメタリックブルーの統一感あるデザインだったが、アニメ版では赤いアンダースーツにシルバーアーマーという全く別のカラーリングになっている。

 後になって原作に寄せられていくが、放送開始当時はティアラ型のヘッドギアもヘルメット型に変更されていた。とはいえ、この改変は当時の視聴者からの支持を得て、グッズやおもちゃは飛ぶように売れている。

 このほかにも、天真爛漫なお姫さまが繰り広げるドタバタコメディ『あんみつ姫』や、秋田犬・銀の活躍を描いた『銀牙 -流れ星 銀-』など、多くの名作アニメが生まれた1986年。中には現在サブスクで配信されている作品もあるので、チェックしてみてはいかがだろうか。

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