2021年に発売され、全世界累計50万本を超えるヒットを記録したNintendo Switchソフト『クレヨンしんちゃん「オラと博士の夏休み」 ~おわらない七日間の旅~』。その『オラ夏』スタッフによる待望の最新作『クレヨンしんちゃん「炭の町のシロ」』も今年2月22日に発売され、『オラ夏』と同様、細部までこだわったグラフィックや世界観が好評を得ている。
そこで今回はファミコン時代までさかのぼり、歴代クレヨンしんちゃんゲームを振り返ってみたい。原作漫画やアニメのように、ギャグ満載のゲームたちなのだろうか。
■ファミコン時代からあった! 『クレヨンしんちゃん “オラとポイポイ”』
臼井儀人さんの漫画『クレヨンしんちゃん』は、1990年に双葉社『Weekly漫画アクション』(現:『漫画アクション』)で連載開始、1992年にはテレビアニメが放送開始された、ご存じ国民的ご長寿作品である。よってゲームの歴史も長く、ファミコンからもソフトが発売されている。
1993年、バンダイ(現:バンダイナムコエンターテインメント)から発売されたファミコンソフト『クレヨンしんちゃん オラとポイポイ』は、落ち物パズルをベースにした対戦型アクションパズルゲームだった。縦6マス×横10マスのフィールドの左右からお互いにパーツを投げ入れ、ブロックを1つでも相手陣地に入れるか、もしくは相手より先に自分のパーツ消しのノルマ数を達成すると勝利となる。
プレイヤーはしんちゃんとなってシナリオを進めていく一人用の“どらま も〜ど”、コンピューターと対戦する“とことん も〜ど”、二人で対戦できる“たいせん も〜ど”があり、シンプルなパズルゲームながらかなり白熱する。
また、ファミコン後期のソフトということもあり、随所にあるアニメーションはなかなかのクオリティだ。ゲーム内で動くしんちゃんやさまざまな人気キャラは、作品ファンとして嬉しいものだった。
■実は初ゲームタイトル! ゲームボーイ『クレヨンしんちゃん “オラとシロはお友達だよ”』
ゲームボーイからも、『クレヨンしんちゃん “オラとシロはお友達だよ”』というアクションゲームが発売されている。先に紹介したファミコン『クレヨンしんちゃん “オラとポイポイ”』は1993年8月発売、こちらは同年4月に発売で、実は『クレヨンしんちゃん』初ゲーム化タイトルはこちらのゲームボーイソフトということになる。
本作は、しんちゃんを操作して決められた目的を達成していく全4ステージのアクションゲームだ。加えて途中にあるミニゲームも秀逸なものが多く、モグラ叩きのような“アクションかめんゲーム”、障害物を避けながら進む“さんりんしゃレース”などがある。
ちなみに、当時プレイしていた筆者は、風間くんやネネちゃんのアドバイスを聞きながらいなくなったシロを見つけ出す“シロをみつけだせ!”というミニゲームが好きだった。ほのぼのとしつつ推理要素もあり、面白かったことを覚えている。
また、この年はスーパーファミコンソフト『クレヨンしんちゃん “嵐を呼ぶ園児”』も発売されている。これらのゲーム化ラッシュからも、当時の『クレヨンしんちゃん』ブームの様子が伺えるだろう。