■『ポケモン』前夜に生まれた、パネルをめくって敵を倒すバトル系パズル

 最後は、1989年6月27日に発売されたファミコン用ソフト『クインティ』。後に『ポケットモンスター』を手がけるゲームクリエイター集団「ゲームフリーク」開発による第1作であり、ポケモンの生みの親である田尻智氏がプロデュース・ディレクター・ゲームデザインを務めた名作だ。

 Switchでは、2020年6月18日に発売された『ナムコットコレクション』内で遊ぶことが可能。ソフトを無料ダウンロードした後に1タイトル300円で個別購入、もしくは10タイトルを一括購入して遊ぶ課金型ソフトで、余談だが他にもファミコン世代に刺さる名作が勢揃いしている。

『クインティ』は、めくって倒す爽快感と深いゲーム性が魅力で、細かく作り込まれており、やり込み要素の多さでいえば、パズルゲームの中では上位に入るだろう。

 ゲームの内容は、敷き詰められた5×7枚のパネルをめくりながら動き回り、迫りくる敵を吹き飛ばして壁にぶつけて倒していくというもの。ステージは裏面を含めると全200面もあるため、ラスボスのクインティにたどり着くまでには、結構な時間がかかるだろう。

 めくられたパネルには、スピードが上がる「スターパネル」、全てのパネルをめくる「サンパネル」、時間が伸びる「タイムパネル」といった数々の特殊効果があり、これらをうまく使うことが重要となる。

 また同作はパズルゲームというだけではなく、ストーリー性があるのも特徴だ。あらすじは、お兄ちゃん大好きっ子のクインティが、兄・カートンの恋人に嫉妬して他の兄とともに恋人をさらい、カートンがパズルゲームをクリアしながら恋人を取り戻しに行く……というドラマのような深い話になっている。後の『ポケモン』を感じさせるような、バラエティ豊かな敵キャラも魅力的だった。  

 今回紹介したゲームの他にも、Nintendo Switchではファミコン・スーファミ世代に刺さる名作パズルゲームが配信されている。夢中になって遊んだあの頃を思い出しながら、子どもや友人とプレイしてみてはいかがだろうか。

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