■その迫力は漫画を超えられるか!?『ダンダダン』
2024年の秋アニメ覇権候補である、龍幸伸氏の『ダンダダン』。『ジャンプ+』にて、現在も絶賛連載中の本作では、宇宙人の存在は信じないが幽霊を信じる主人公のモモ(本名は綾瀬桃)と、幽霊は信じないが宇宙人の存在を信じるオカルン(本名は高倉健)がさまざまな怪異に遭遇し立ち向かってゆく物語で、ラブコメ・SF・ホラーなど複数の要素が絶妙に混ざり合った作品である。
何気ない会話の途中に刺し込まれる突然のホラー要素で血の気が引いたかと思えば、スピード感のあるバトルが繰り広げられたり、そんななかでも高校生らしいピュアな恋愛模様が描かれたりと、怒涛のテンポ感で物語に引きずり込まれていくのだ。
漫画はキャラクターの動きや破壊音が聞こえてくるかのような圧倒的な画力に定評があるため、アニメでどのように表現されるかが期待されている。こちらは10月から放送開始予定とのこと。楽しみである。
■【現在放送中】知略と絆で魅せる熾烈な丘取り合戦!『キングダム』第5シリーズ
最後は、2024年1月から放送中の原泰久氏による『キングダム』だ。根強い人気から、アニメとして第5シリーズにまで突入しており、ますます盛り上がりを見せている。
前回の第4シリーズでは、屯留の反乱にはじまり著雍攻略戦、毐国の反乱など多くの激戦が描かれ、物語を新たな展開へと導いた。
待望の第5シリーズでは、趙国の領土である“黒羊丘”を攻略するため、秦将・桓騎と趙将・慶舎による心理戦や、前線で戦う者たちの熾烈な丘取り合戦が描かれており白熱している。
また、今回の飛信隊は元・野盗集団である桓騎軍に所属することになるが、残虐非道な桓騎軍と道徳を重んじる飛信隊がどのように交わるのか、その人間模様も見どころの一つだろう。
今年7月には4作目となる実写映画『キングダム 大将軍の帰還』も公開予定の本作。漫画もアニメも実写もそれぞれ面白いので、これからも楽しみに視聴したい。
今回紹介した5作品だけでも、2024年もアニメファンの盛り上がりが冷めることはまずないだろう。それに加え、今回紹介できなかったジャンプ作品以外のアニメも多く控えているため、日本のアニメ文化が世界中により深く根付いていく年になるのではないだろうか。