本日2月3日は節分の日だ。「鬼は外! 福は内!」と豆をまくことで、昔から災いをもたらすとされる鬼を昔から祓ってきた。このように鬼は乱暴で体が大きく怖いイメージがある一方、漫画やアニメではそんな怖いイメージを覆す鬼も多く登場している。
そこで今回は、漫画やアニメの中から、節分でも「こんな鬼なら家に来てほしい」とついつい思ってしまうような可愛い鬼キャラたちを紹介していく。
■鬼型宇宙人の女の子『うる星やつら』ラム
可愛い鬼キャラとして、まず外せないのは『うる星やつら』の“ラムちゃん”ではないだろうか。
高橋留美子氏の『うる星やつら』は、昭和を代表するラブコメ漫画で、1981年にはアニメ化され大ヒットした。2022年に再アニメ化、今期からは2期もスタートし、ヒロインのラムは時代を超え愛され続けている。
ラムは頭に小さい2つのツノ、虎縞模様のビキニとロングブーツを身につけた鬼族の宇宙人の女の子だ。一人称の「うち」や語尾の「だっちゃ」という話し方、さらには婚約者である諸星あたるを「ダーリン」と呼び、心底惚れ込んでいる姿も可愛らしい。しかしそのぶん、愛情表現である“電撃”は非常に強力なので、注意が必要だ。
ラムは漫画第1話「かけめぐる青春」で、超巨大宇宙船で地球を侵略しに来たインベーダーとして初登場し、諸星あたると地球を賭けた“鬼ごっこ対決”をする。対決には敗れたものの、求婚されたと勘違いしそのまま諸星家で生活するようになった。
実は、ラムは当初この1話のみのゲストキャラの予定だった。その証拠ではないが、確かに漫画第2話にラムはいっさい登場していない。しかし、次の3話で煮詰まってしまった高橋氏が「あの娘(こ)を使おう」と再登場させ、結果的に本作のメインヒロインとなったそうだ。
仮にラムが今よりも平凡で、当初の予定通り1話のみのゲストキャラで終わっていたら、『うる星やつら』という作品はまったく別のものになっていたことだろう。そのくらいラムの可愛さは偉大なのである。
■才色兼備な鬼の女性『鬼滅の刃』珠世
吾峠呼世晴氏の『鬼滅の刃』では、可愛く美しい鬼・珠世が登場する。
漫画第14話「鬼舞辻の癇癪・幻惑の血の香り」、浅草の人ごみのなか、鬼舞辻無惨により鬼に変えられてしまった男性を主人公である炭治郎が必死に押さえ込むも、現場は大混乱する。その窮地を自身の血鬼術・視覚夢幻の香で救ったのが珠世だった。
珠世は、鬼舞辻無惨により人喰い鬼に変えられた一人だが、人の心を取り戻して医師として人を助けている聡明な女性だ。物語では、鬼になった者を人間に戻す治療薬の開発という竈門兄妹にとっても大きな希望を示してくれた。
年齢は400歳以上とされているが和服姿も美しく、珠世に人間から鬼に変えられた少年・愈史郎が尊敬し好意を抱く気持ちも分かる。“鬼を倒す術”をかけられていた禰豆子も、自分の母を思い出したかのように懐いていたのが印象的だった。