『勇気爆発バーンブレイバーン』だけじゃない! 予想外の展開で視聴者を驚かせた「歴代ロボットアニメ」の第1話の画像
(C)「勇気爆発バーンブレイバーン」製作委員会

 前半の内容からリアルロボット系のアニメが展開されるかと思いきや……勇者シリーズのようなロボットが登場し、おまけに熱血なセリフまで飛び出し、しかも何やらロボットのキャラがおかしい。1月11日より放送開始となったアニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』(TBS系)は、第1話で事前情報からのイメージがガラッと変わり、評判になった今期の注目作だ。

 各クール、数十本という多くのアニメが放送される中、各作品の第1話にはさまざま趣向を凝らした仕掛けが用意されている。特に『ブレイバーン』のサプライズは見事にハマったようで、2話、3話と放送のたびにXでトレンド入りする話題作となっている。

 こうしたサプライズを可能としたのは、原作のない貴重なオリジナル作品であることも理由のひとつだろう。今回は過去のロボットアニメから、意外な展開で視聴者を驚かせた名作を振り返っていきたい。

■西部劇風ガンアクションかと思いきや…?

『ブレイバーン』と同じように、事前情報とは違う意外な展開を見せたのが2005年7月クールから2期にわたって放送されたアニメ『ガン×ソード』だ。

 後にゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズにも登場するようになる同作だが、第1話放送終了まではロボットアニメであることが完全に隠されていた。物語は、主人公・ヴァンが自分の花嫁を殺した「カギ爪の男」を追って旅をするというもので、キービジュアルなどから渋めの西部劇のような、シリアス調のバトルアクションものになると思われていた。

 しかし、実際は下ネタ満載のシリアスギャグ的ノリが展開。また、第1話「タキシードは風に舞う」の終盤で突如、ヴァンの呼び声とともにロボット「ダン・オブ・サーズデイ」があらわれた。とはいえ、このサプライズ的な演出の影響か、エンタメ作品として高水準であった同作は、普段ロボットアニメを見ない層からも評価されることとなった。

■破天荒な『ガンダム』シリーズ『新機動戦記ガンダムW』の幕開け

 劇場版最新作『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が初日から3日間で興行収入10億円を超えるロケットスタートを記録したガンダムシリーズでは、各作品の第1話は毎回驚きの展開が用意されていた。

 そんな中でも、1995年4月クールに『機動武闘伝Gガンダム』の後番組としてスタートした『新機動戦記ガンダムW』の第1話「少女が見た流星」は衝撃的なものだった。

 ガンダムで格闘大会を行う『Gガンダム』は、かなりの変化球的な作品だったが、『ガンダムW』は、前情報で地球とその周辺の宇宙が舞台であることが明かされていた。ビジュアル的にもビーム兵器などが存在するSF世界と、かなり王道だ。

 しかしその内容は、第1話冒頭で主人公機であるウイングガンダムが、なんと量産機によって撃墜されるという展開を迎える。

 その後、ウイングガンダムのパイロットであるヒイロは、ヒロインであるリリーナと同じ学校へ転入。ヒロインから受け取った招待状を目の前で破り捨て、ショックでヒロインは泣く。そして、ヒイロはその涙を拭ってやった後に「お前を殺す」と言い放つのだ。

 あまりにも殺伐とした第1話ではあったが、一方のエンディングでは、リリーナがサバンナのようなところでライオンなどの動物と戯れる映像が流れる。まるでジェットコースターのような展開で第1話は締めくくられることとなったが、リアルタイムで視聴していたファンは情報の多さにさぞ困惑したことだろう。

 その後も衝撃的な展開は続くが、最終回では大団円を迎え、現在では「アナザーガンダム」屈指の人気を誇る作品となっている。

 特にモビルスーツやキャラクターについては評価が高い。ガンダムも量産機も、どの機体も魅力的で、キャラクターの個性も強く、深く考えずに見ているだけでも楽しい作品だ。この『W』の第1話の幕開けが、その後の作品に続いたと言っても間違いはないだろう。

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