■常にバージョンアップ!日本でのアクティブな活動
モンチッチは、常に変化を遂げている。生産中止になる前の1985年には、“日本生まれ”を印象付けるため青かった目の色を茶色に変更。さらに2016年には、時代に合わせて肌のトーンを下げて触り心地も滑らかにし、毛並みのふわふわ感を上げた。
2009年の35周年の際には、「コラボモンチッチ開発プロジェクト」として女子高校生のアイデアを採用したアイテムを開発。また人形としてではなく、モンチッチ自体がキャラクターとなってPRを行うイベントもあり、2012年にはセキグチ本社がある東京・葛飾区観光協会の広報課長にモンチッチが就任。若者から大人まで受け入れられる幅広いコラボを行っている。オリジナルを手に取ってもらうきっかけ作りとしても、こうしたチャレンジは大成功したと言えるだろう。
アクティブな活動の中には、クスッと笑えるものもあった。たとえば2010年に挑戦したエアギター大会への出場。これは、たまたま応援に行った店でエアギターイベントが開催されていたことがきっかけなのだとか。
モンチッチは全力で物事に取り組むため、セキグチ社内に「エアギター部」まで設立し、猛練習の末に日本大会出場権を獲得した。残念ながら日本大会では準優勝となったが、キャラと全く関係ないエアギターに本気で挑戦するモンチッチはとても可愛い。
直近では、2023年にモンチッチがCEOを務める「株式会社モンチッチ」を設立している。あんなに小さい赤ちゃんだったモンチッチがCEOとは……。大出世に胸が熱くなる。こうして並べただけでも、単に「懐かしい」というだけではない、アクティブな活動ばかりだ。
同社では、人口減少・少子高齢化・地域衰退などの社会問題を「レトロで元気」をテーマに盛り上げていくという。すでに一環として全国各地でスタンプラリーも行っているので、見かけた際は挑戦してみたい。
誕生以来、長きにわたって我々をほっこり気分にさせてくれる「モンチッチ」。50周年を迎え、これからますます盛り上がりを見せてくれることだろう。かつてモンチッチに夢中になっていた人も新規の人も、この機会にモンチッチの世界に飛び込んでみてはいかがだろうか。