黄金期の『なかよし』を牽引した『美少女戦士セーラームーン』。1992年に連載が始まると、セーラー戦士を始めとするキャラクターたちの可愛さや変身シーンのお洒落さなどが子どもたちのハートを鷲掴みにし、変身ヒロイン作品の金字塔となった。
令和の現代でも、変身アイテムやセーラー戦士をモチーフにした様々なアイテムが販売されており、10代〜20代の若者からも高い支持を得ている。
同作がヒットした要因の一つに、魅力的な敵が多いという点もあるだろう。特に、女性の敵はセクシーなルックスのキャラが多く惹き付けられた。そこで今回は、『セーラームーン』に登場した魅力的な女性敵キャラを振り返ってみる。
■ルックス・キャラ立ちGOODな「あやかしの四姉妹」
まずは、原作の第2部・アニメ版『美少女戦士セーラームーンR』にルベウスの部下として登場し、女性敵キャラのトップクラスのキュートさを誇った「あやかしの四姉妹」。ファン人気も高かった彼女たちは、美しさ・妖艶さ・可愛さのバランスが絶妙で一人ひとりのテーマ色に合わせた衣装にも華があった。
ブラック・ムーン一族の「あやかしの四姉妹」はセーラー戦士と同じ属性を持っていて、長女のペッツ=ジュピター・次女のカラベラス=ヴィーナス・三女のベルチェ=マーキュリー・四女のコーアン=マーズに対応している。
アニメではルベウスから競い合うようにコントロールされていたため姉妹仲があまりよくなく、いつもお互いを煽りあっていたが、セーラー戦士に諭されてコーアン・ベルチェが浄化され、残されたペッツとカラベラスもルベウスに見捨てられたことで最終的には全員が浄化を受け人間へと戻った。
原作ではあっさり倒されて終わったが、アニメ版では姉妹の確執と仲直り、ルベウスとの関係についても深堀されている。人間に戻った後に、四人仲良く化粧品販売店「Beauty Quartetto」を始めていた姿にはほっこりしたものだ。
■冷酷な暗黒バージョンのちびうさ「ブラックレディ」
「あやかしの四姉妹」と同じく、ブラックムーンに属していたブラック・レディ。
ピンクのツインテールに赤い目、シースルーの赤いトップスに深いスリット入りの黒いロングドレス、セクシーさを引き立てるピンクの羽衣という女王様感たっぷりな出で立ちが特徴的である。妖艶さ・大人っぽさ・可愛さなどあらゆる面において完璧なキャラデザで、筆者の中では彼女こそが魅力的な敵キャラナンバーワンだ。
さて、ピンクのツインテールからも想像できるように、彼女の正体はちびうさである。セーラームーンに負の感情を持っていたちびうさは、心の闇をワイズマンに突かれ邪黒水晶の力で冷酷な「暗黒の女王」になってしまったのだ。
ブラック・ムーンの幹部になってからはセーラー戦士と対峙するが、ブラック・ムーンの繫栄のためというよりも個人的な感情で世界を滅ぼそうとしている。また、最後は元のちびうさに戻りセーラーちびムーンへと覚醒していくが、原作と『セーラームーンR』ではその経緯に違いがあった。