「ゴリラーマン」「金田一少年」「こまわり君」「ミスター味っ子」も!? アラフォーになった人気漫画主人公たちの画像
ヤンマガKCスペシャル『ゴリラーマン40』第1巻(講談社)

 1988年より連載されたハロルド作石氏の漫画『ゴリラーマン』の新作『ゴリラーマン40 ファミリー編』が、2023年12月25日発売の『ヤングマガジン』より連載開始となった。同作は『ゴリラーマン』では高校生だった主人公・池戸定治が40歳の姿で登場する作品で、2022年に連載された『ゴリラーマン40』に続き、さらなる物語が描かれる。

 当時年上だったキャラたちがいつの間にか自分よりも年下になっていることに気づくと、何とも言えない切なさを感じてしまうものだが、近年、ゴリラーマンのように「大人になったキャラ」が続編で描かれる作品が増えてきている。同世代になった彼らが現代を生きる姿は、多くの読者にとって胸にくるものがあるに違いない。

■金田一少年はPR会社の社員に!『金田一37歳の事件簿』

 1992年に『週刊少年マガジン』で連載が始まった『金田一少年の事件簿』の主人公・金田一一もそうしたキャラの一人だろう。

 同作は名探偵・金田一耕助の孫である金田一一がさまざまな難事件を解決していく探偵物語で、連載当時から大ヒットを飛ばし、シリーズ続編・アニメ・実写ドラマ・スピンオフ漫画も次々とリリースされた作品。

 90年代の『週刊少年マガジン』の人気を支えた漫画のひとつだが、2018年からは初代作の20年後を描いた『金田一37歳の事件簿』がスタートしており、当時17歳の高校生だった金田一少年がアラフォーになっている。

 一は髪型も当時と同じで外見に大きな変化はなく、37歳とはいえ若々しい見た目。「音羽ブラックPR会社」に勤めるサラリーマンになっており、一人暮らしなのだが、家の中の散らかりようを見る限り怠惰な生活を送っているようだ。

「もう謎は解きたくない」と頑なに考える一だが、そんな想いとは裏腹にまたしても殺人事件に巻き込まれていく。今作のヒロインの一人は一の会社の後輩・葉山まりんで、なにかと事件解決に協力してくれる。初代ヒロインの美雪は航空会社でチーフパーサーをしていて忙しく、物語のスタート時はチャットのやり取りのみの登場だった。

 だが、いくら経っても美雪はチャットのみで物語の中に出てこない。これには読者も困惑し「美雪死亡説」まで出たが、休刊を挟んで再開したエピソード8「人狼ゲーム殺人事件」で満を持して初登場。

 登場シーンはごく自然な形で、一が朝目覚めると美雪が朝ごはんを作っているというものだった。37歳になってもまだ結婚していない二人だが、自由に家に入れるということは合鍵を持っているのだろう。彼女もまた、高校生の頃と変わらず美しいままであった。

■こまわり君のその後を描いた『中春こまわり君』

 1974年に『週刊少年チャンピオン』で連載された、山上たつひこ氏のギャグ漫画『がきデカ』も、アラフォーになった主人公を描く続編が作られている。

 主人公の少年警察官・こまわり君の「死刑!」というお決まりのネタや、キョンのコスプレをして片足を突きあげる「八丈島のきょん!」など、わけがわからないけど笑えるてんこ盛りのギャグで多くの読者の心を掴んだ同作。

 そんなこまわり君の38歳になった姿を描いた作品が、2004年に『ビッグコミック』にて連載が始まった『中春こまわり君』である。2頭身で下膨れな顔がチャームポイントなこまわり君だが、38歳になってもその点は変わっておらず、顔つきがやや老けたかなといったところ。

 大人になった彼は家電メーカーで営業マンをしており、なんと所帯持ちになっていた。この時点で、あんなに破天荒だったこまわり君が普通に働いていることに驚く。さらに中年のこまわり君は、痛風に悩まされていたり教育に関して妻と揉めていたりとネタもなかなかにリアルでクスリと笑える。

 面白いところは、時系列が動いている点にもあるだろう。こまわり君は38歳から42歳まで歳を重ねていき、それぞれの歳で物事への価値観が少しずつ変わっていくのだ。「死刑!」などのギャグも作中で描かれているが、大人になったことでやや勢いは落ち着いていた。

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