『窓ぎわのトットちゃん』だけじゃない! 『ハガレン』に『どうぶつの森』…名俳優・小栗旬が“声”で活躍した意外な作品の数々の画像
(C) 黒柳徹子/2023映画「窓ぎわのトットちゃん」製作委員会

 大ヒット上映中の『窓ぎわのトットちゃん』。1981年に出版された黒柳徹子さんのベストセラー小説を初映画化したもので、感動のストーリーが話題となっている。役所広司さんやさんなど声優陣も豪華で、とくにトットちゃんのパパ役である小栗旬さんの力強くも優しい“声”の演技が素晴らしいと絶賛されている。

 それもそのはず、名俳優として知られている小栗さんだが、実は声優としても数々のキャリアを持っているのだ。そこで今回は、名俳優の小栗さんが“声”で活躍した意外な作品の数々を紹介していく。

■声優デビュー作『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』現実世界のアルフォンス

 小栗さんのアニメ声優デビュー作は、2005年公開の『劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』だった。小栗さんが演じたのはアルフォンス・ハイデリヒで、主人公のエドワード・エルリックの弟であるアルフォンス・エルリックにそっくりな見た目をしている本作映画の重要人物だ。

 本作で監督をつとめた水島精二さんによると、当初はテレビアニメでアルフォンス役を演じている釘宮理恵さんの一人二役の案もあったそうだが、ハイデリヒの年齢に近い若手俳優を起用したいなど諸々の理由があり、そこで白羽の矢が立ったのが当時TBSドラマ『花より男子』で大ブレイクし、高い演技力が評価されていた小栗さんだったという。

 本作は、2つの世界を股にかけた劇場版オリジナルストーリーで、“錬金術世界”のアルフォンスをお馴染みの釘宮理恵さん、“現実世界”のアルフォンスを落ち着いた雰囲気の小栗旬さんと、声の対比も非常に素晴らしかった。

 物語終盤、エドワードとの別れのセリフ「僕たちはあなたの夢の中の存在じゃないよ たとえもう命が尽きるとしても、僕は僕だ 確かにここにいる 忘れないで」は、小栗さんの声の演技とともに、この映画の名シーンの一つとなっている。

■『ドラえもん』アイドル・甘栗旬とクールな敵役・サベール隊長

 2011年、当時金曜夜7時の放送だった『ドラえもん』だが、小栗さんは作中の人気アイドル、その名も“甘栗旬”として出演している。小栗さんは高校生のころまで劇場版を観るために映画館に足を運んでいたというほどのドラえもんファンで、『ドラえもん』は念願の出演だったそうだ。演じた甘栗旬は、実力派俳優になることを夢見て努力しているアイドルで、俳優である小栗旬さんにも通ずるところがあった。

 2011年の出演が話題になり、翌年2012年公開の『映画ドラえもん のび太と奇跡の島〜アニマルアドベンチャー〜』でも、甘栗旬役でゲスト出演を果たしている。物語中盤、スネ夫の自慢話の中で登場した甘栗旬は、自身のキャッチフレーズである「クリッとさわやか、甘栗旬です!」の一言で大勢のファンに駆け寄られ、揉みくちゃにされていた。

 さらに、2014年公開の『映画ドラえもん 新・のび太の大魔境〜ペコと5人の探検隊〜』では、ドーベルマンとオオカミを合わせたような隻眼の戦士・サベール隊長を演じている。騎士道精神の持ち主で、敵ながらカッコよく非常に魅力的なキャラだ。

 クライマックスでは、ひみつ道具「名刀“電光丸”」を持ったのび太と激しい一騎打ちを繰り広げる。最期は兜を叩き割られながらも相手ののび太を讃えて気を失ってしまうのだが、このシーンの「見事だ」という小栗さんの声が非常に渋くてカッコよかった。

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