■装備もなければ経験値もない? 一風変わったRPG『エルファリア』

 1993年の1月3日にハドソンから発売されたスーパーファミコンの『エルファリア』は、経験値もなければお金もない、装備品もないという変わったRPGでした。

 ではどうやって強くなるのかというと「メルド」という本作特有の育成システムで、キャラクターにアイテムを合成してパワーアップしていくのです。キャラにアイテムをメルドすると当然のことながら取り外せないので、どのキャラに何をメルドさせるかがポイントになります。

 キャラクターにレベルはあっても経験値がなく、レベルを上げるには街などにいるイベントボス的な存在を倒す必要がありました。ザコを倒してアイテムをゲットし、メルドで強くなってボスを倒すというのが強くなるサイクルなのですが、経験値がなくともザコ戦でメルドに必要なアイテムを集めをしなくてはならず、いつものRPGと変わらないプレイ感でした。

 しかも育てるキャラが16人と多く、強くなるために戦い続けていた覚えがあります。一風変わったシステムは新鮮でしたがやってることはいつもと変わらず、それでいて当時からラストエリクサー症候群ぎみの自分としては、誰に何をメルドするかで延々悩んでいたという思い出があるRPGです。

■何人女の子を育てたのか覚えがないぐらい遊んだ『プリンセスメーカー1』

 1995年の1月3日には、PCエンジンで『プリンセスメーカー1』(NECホームエレクトロニクス)が発売されました。なぜ『1』とあるのはよくわかりませんが、本作は戦災孤児の女の子を8年間育てる育成シミュレーションの先駆けとなったパソコンで大ヒットした作品です。私もPC-9801シリーズで、もう一回……もう一回……とディスク交換のわずらわしさが気にならなかったぐらい遊んだ一本です。

 そんな作品がPCエンジンに移植され、なんと育てる女の子は横山智佐さんの声でしゃべるというのですから、その破壊力は抜群。

 叱ったときの反応や、アルバイト時の独り言などにすべて声が付いていて、パソコンで遊んだ自分でも「こ、これは!」とパソコン版を遊びこんだにも関わらず、また遊び直すほどでした。まぁ、養父であるプレイヤーと結婚するなんてエンディングもあるので、いまさらだったりするのですが。そんなエンディングのほかにも、育て方次第で様々なエンディングがみられる遊びがいのあるゲームでしたね。

■よくよく見なくてもお正月向けらしくないゲームばかり?

 実はスーパーファミコンでは『パックインタイム』(ナムコ)や『高橋名人の大冒険島II』(ハドソン)など、そこそこの数のソフトが1月3日に発売されていたりします。

 しかし、どれも今回紹介したソフトと同様に、お正月らしさのないソフトばかりでした。やっぱり、お年玉を手にした子どもたちに「今日発売のゲームはコレ!」というアピールで買ってもらえるのを期待して選んだ発売日だったのかもしれませんね。

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