■ギャグ&熱い展開が魅力の競馬漫画『みどりのマキバオー』30周年

 最後に、つの丸さん原作の『みどりのマキバオー』を紹介する。

 1994年『週刊少年ジャンプ』で連載開始された本作は、2024年で30周年を迎える。連載当時は、ジャンプが発行部数を大きく減少させた“暗黒期”と呼ばれる時期で、本作はそんなつらい時期を支えた作品である。

 サラブレットとは思えないカバのような見た目のうんこたれ蔵が、ネズミのチュウ兵衛や調教師の飯富昌虎、騎手の山本菅助などと出会い、競走馬“ミドリマキバオー”として成長していく物語。つの丸さんらしいギャグ色が強い作品であるが、一方で可愛らしくもガッツあふれるマキバオーの姿が当時の読者を魅了した。

 1996年からはテレビアニメ化され、全61話が放送された。同局『スーパー競馬』が協力したことでも有名で、実際の競馬実況を務めるアナウンサー陣が出演し、アニメでも実際のレースさながらの実況がされていた。また、そのアナウンサー陣がOP主題歌「走れマキバオー」も歌っていたのも懐かしい。

 現在でも競馬人気は依然根強く、近年でも『ウマ娘 プリティーダービー』など競馬ゲームも流行っている。本作とも単発的にコラボもやっていたりもするため、もしかしたら再アニメ化も近いかも……と期待してしまう。現在のアニメーション技術を駆使したレースシーンを見たいところだ。

 

 今回は、2024年でそれぞれ40&35&30周年を迎え、再アニメ化したら盛り上がりそうな『週刊少年ジャンプ』作品を紹介してきた。

 コメディやSFを含んだ恋愛漫画、熱い展開の競馬漫画とジャンプらしい作品であった。映像技術もアニメーション技術も各放送当時より格段に進歩しており、ぜひ現在の技術で再びジャンプの名作たちを楽しみたいところだ。再アニメ化のニュースをぜひ心待ちにしたい。

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