『推しの子』に『葬送のフリーレン』でも! 新アニメ「1話切り」避ける工夫がそれぞれ…2023年放送アニメの「インパクトがすごかった」第1話の画像
『葬送のフリーレン』(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

 2023年が終わろうとしている。2023年も話題を集めたアニメ作品が多数放送されたが、限られた時間のなか、毎クール数十本放送されるアニメの中からどの作品を見続けるべきか悩むところ。視聴者としては、第1話でどれだけ作品に引き込まれるかも大きな判断ポイントになるだろう。

 そうした視聴者心理を突く作戦か、2023年のアニメには1話で衝撃的な展開を迎えるものが多かった。今回は2023年に放送されたアニメを振り返り、インパクトがあった「第1話」を振り返りたい。

 まずは、YOASOBIの歌う主題歌「アイドル」が大ヒットしたアニメ『【推しの子】』。原作・赤坂アカ氏、作画・横槍メンゴ氏による同名漫画が原作で、芸能界のリアルを描いた作風も人気だ。

 2023年4月から6月まで放送されたアニメの第1話は、90分の拡大スペシャルとして制作され、物語のプロローグにあたる「幼年期」(原作第1巻の冒頭から結末まで)が丸ごと放送された。

 あらすじは、主人公の産婦人科医の男性のもとに「推し」のアイドル・星野アイが極秘出産をするために現れるというもの。この後どうなることかと思ったのも束の間、主人公は推しのアイドルのストーカーによって殺され、推しの子どもとして転生するという想像もできない展開がすすんだ。

 そのまま話は続いていくかと思いきや、衝撃はこれだけに止まらない。主人公格と思われたアイは、ストーカーによって主人公の目の前で殺されてしまう。

『【推しの子】』は、単なる芸能界を舞台にしたストーリーというだけでなく、推しであり母親である星野アイを殺した犯人と、自身の出自を探るというサスペンス要素のある作品だったのだ。

 どんでん返しに次ぐどんでん返しで一気に視聴者の心をつかんだ『【推しの子】』。2.5次元舞台編以降が描かれる2期は2024年に放送予定で、早くも多くの視聴者が放送を楽しみにしている。

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