■『幽☆遊☆白書』戸愚呂兄弟「兄者を使って攻撃」
最後は、冨樫義博氏の『幽☆遊☆白書』から戸愚呂兄弟を紹介する。
変幻自在な身体を持つ兄とマッチョで表情を見せない弟。この兄弟は最初は「霊界探偵編」で垂金権造の護衛兼、雪菜の拷問役として登場したキャラクターで、雪菜を救いにきた浦飯幽助と桑原和真の前に立ちはだかった。
このときは2人1組で戦った戸愚呂兄弟。戸愚呂弟が「兄者は体を武器化することができる…武態といってねェ その威力は使う者の能力次第…」と説明すると、それまで弟の肩に乗っていた兄が自らの形へ姿を変え、弟がそれを操るというスタイルで、霊剣を使う桑原には剣で圧倒し、幽助が放った至近距離の霊丸は兄を盾として防いでいた。
原作では何とか幽助と桑原が勝利するが、これは実は戸愚呂兄弟がわざと負けたもので、その後の展開で分かる二人の実力の半分も見せられていない。
なお12月14日からNetflixで配信開始となるドラマ『幽☆遊☆白書』では、戸愚呂兄役を滝藤賢一が務め、戸愚呂弟役を綾野剛が務める。兄弟による「武態」がどのように表現されるかも見どころのひとつだろう。
今回は、ジャンプ漫画で登場した有名な兄弟と、彼らが繰り出した突拍子もないコンビ技を紹介してきた。ハーン兄弟と立花兄弟はそれぞれ一緒に頑張ったんだろう、劇中には描かれていないが仲のいい練習風景が想像できた。戸愚呂兄弟は一緒に練習こそしていないかもしれないが、普段の戦闘からコンビ技を多用しているような言い回しをしていた。いずれにせよ、どの技も兄弟ならではの信頼関係やコンビネーションからなるユニークで強力な技だった。