カードダス35周年!ドラクエっぽいだけじゃない魅力のファミコン『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』久々にやってみたら熱中したの画像
ファミコン『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』(編集部撮影)
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 今年で誕生から35周年を迎えたバンダイのトレーディングカード「カードダス」。第1弾として「SDガンダム」「ウルトラ怪獣」「聖闘士星矢」といったシリーズが店頭に並んだが、騎士(ナイト)ガンダムを主人公とした『SDガンダム外伝』は子どもたちの間で大ヒットし、ゲームにもなったほど。

 当時は『ドラゴンクエスト』シリーズが爆発的な人気を誇っていた時代で、ドラクエテイストなRPGも多かった。そんな中、1990年に発売となったファミリーコンピュータ用RPG『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』もそのようなタイトルのひとつ。カードダスに夢中だった筆者が、久々に本作をプレイしたので振り返ってみよう。

■やり応え抜群の難易度!FCらしい極端なバランスが懐かしい

 ファミコンのゲームは、改めてプレイするとあまりにも難易度が高いものが多いが、本作もそんなファミコンらしいゲームの1つだ。うまくコマンドがハマり圧勝できるときもあれば、少しコマンドを間違えただけであっさりと全滅する危うさもはらんでいる。

 特に、本作では全体魔法が非常に強力だった。ザコ敵でも頻繁に全体魔法を使うため、レベル上げですら気が抜けない。騎士セイラが仲間になった直後には、周辺マップに戦士ドムがエンカウントする。戦士ドムは、全体魔法のバスを使ってくるが、これによりセイラがあっさりと即死してしまうのだ。魔法の強い敵が複数出るだけで結構怖い。

 一方で、ボスは対処しやすく、特に「とうぞくのナイフ」を手に入れてしまえば、ナイトガンダムだけで充分な火力が出る。レベルを上げ過ぎてしまった感はあるのだが、ラスボスは2ターンで撃破してしまった。しかし、全体的に理不尽な難易度はなく、丁寧にやればしっかりと進められる絶妙なバランスを実現していることに感心した。

■美麗なドット絵!イラストをここまで再現できるの?

 ゲームがおもしろいのはもちろんだが、筆者が最初に驚いたのは、カードダスのデザインを完全に再現した戦闘時の敵デザインで、ドット絵が非常に美しいことだ。

 思えば、カードダスの人気はデザイン性の高さにもあったと思う。「キラカード」と言われる特殊処理をされたレアカードが出たときは大いに喜んだものだが、本作の戦闘でその時の感動に近いものを覚えた。

 本作にはカードダスのミニゲームが実装されている。町や村でカードダスの対戦に挑戦できる人もおり、ゲームの世界でもカードダスはだいぶブームらしい。なお余談だが、対戦に勝つと「もう疲れた…」と意味深なセリフを言う老人がいて驚いた(もう一度話しかけると「1人にしてくれ」と言うので、ほっとした)。

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