12月9日は、1995年に発売された『ドラゴンクエスト6』の発売日だ。発売から28年の年月が経ったが、いまだにさまざまなメディアミックス化がされており、本シリーズの人気はまだまだ衰えない。
さて、モンスターが猛威を奮っている『ドラクエ』シリーズでは、誘拐事件が多い物騒な世でもある。まものたちにさらわれた初代『ドラクエ』のローラ姫にはじまり、もっとも有名なのは『ドラクエ6』のトルッカの町で起こる町長の娘誘拐事件だろう。今回は、そんな『ドラクエ』シリーズで起こった誘拐事件を振り返ってみよう。
■パンツ一丁のマスクマンにさらわれてトラウマ必至!? 『ドラクエ3』バハラタで起こったタニア誘拐事件
まずは『ドラクエ3』の、バハラタの町で起こる誘拐事件だ。勇者一行はポルトガ王から依頼された「くろこしょう」を探しにやってくる。そして、その胡椒を取り扱っている店の孫娘・タニアがカンダタ一味に誘拐されてしまった。
タニアの恋人・グプタに話しかけてみるも、グプタはカンダタのアジトがある洞窟へと走り去ってしまう。いや、一人で行くなよ……って思ったのだが、このイベントはクリアしないと船が手に入らないので、先へ進めない。
仕方なくアジトへ乗り込むことになるのだが、この時点ではカンダタは不在。アジトではカンダタ子分を倒すと、牢屋に囚われている2人を救出できる。やっぱり捕まっていたのかグプタよ……。牢屋のカギはレバーで開けることができ、2人は踊って再会を喜んでいた。いや、リレミトで脱出しようよ……。
そしてなぜか2人で先に帰ろうとしたところ、入口でカンダタがようやく登場だ。だからリレミトすればいいのに、タニアからは助けてほしいと懇願されてしまう。まったくもって困った孫娘だ。
さて、カンダタとはシャンパーニの塔(ファミコン版ではスルー可能)以来の再戦となるが、前回よりもパワーアップしており、ファミコン版のみではあるが、自動回復するからやっかいだ。とはいえ、それほど強敵というわけでもなく、無事撃破するとバハラタの町でグプタから「くろこしょう」をゲットできる。
カンダタがなぜタニアを誘拐したのかは明らかになっていない。やはり胡椒が欲しかったのだろう。まあ、こんなパンツ一丁のマスクマンにさらわれたとあっては、タニアも一生モノのトラウマになっただろうな……。
■「とうぞくのカギ」までは見つけられなかったの? 『ドラクエ4』フレノールのニセ者姫誘拐事件
『ドラクエ4』の第2章では重要アイテムの「おうごんのうでわ」を巡り、フレノールの町で誘拐事件が起こる。姫だと偽っていた旅芸人のメイがアリーナと間違えられて誘拐されるのだが、なんと身代金として「おうごんのうでわ」を要求される。
このアイテムはフレノール南の洞窟にあるのだが、そこまで分かっているのなら犯人一味も自分たちで取りに行けばいいのに……と思ってしまうものだ。
しかし、この洞窟は敵キャラの出現率が高く、マヌーサを使う「おにこぞう」が難敵でもあった。コイツはリメイク版になるとMPが足りずマヌーサを使えないただの“間抜けなこぞう”になってしまうのだが、それでもこの洞窟は序盤の難関ポイントに違いない。誘拐犯たちが自分たちで取りに行かないのも納得である。
正義感の強いアリーナは「おうごんのうでわ」を取りに行き、受け渡しの場所へと赴き、そして、あっさりと渡してしまっている。あれ? アリーナなら正義の鉄槌として戦いそうなものだが……。
ちなみに、助けてくれたお礼にとメイから「とうぞくのカギ」をもらえる。これって結構便利なアイテムなのに、誘拐犯たちも気付かなかったのだろうか。