何かを破壊するって気持ちいいと思いませんか? 実際にやると罪悪感やもったいなさを感じてしまいますが、ゲームならば思いっきりやれてしまいます。それを最初に体験させてくれたのが、1985年12月20日にファミコンで発売され、今年で38周年を迎えた名作『ボンバーマン』(ハドソン)です。
■爆弾を武器に地上を目指すロボット
『ボンバーマン』は、主人公であるロボットを操作して、地下迷宮から地上を目指すというアクションゲーム。武器となるのは爆弾で、爆風が1ブロック分しかない爆弾を1個置けるという状態でスタート。各ステージにはロボットや爆弾をパワーアップさせるパネルが1つ隠されていて、それを取りながら攻略を進め制限時間内に全50ステージのクリアを目指します。
実は主人公は『ロードランナー』(ハドソン)で主人公のロードランナーを追いかけるロボット。悪の手先として地下迷宮で爆弾を作る仕事を強いられていたロボットが「地上に出れば人間になれるらしい」という噂を聞き、地上を目指すことになったというのが本作のストーリー。何がどうすればロボットが人間になれるのかは分かりませんが、確かに50ステージ目をクリアするとエンディングでロードランナーに変わるシーンが描かれています。
■ステージ1、2がもっともキツい! 地味なパワーアップを繰り返して爆弾魔を目指せ
といはいえ『ボンバーマン』の面白さはストーリーではありません。やはり絶大な火力による破壊のカタルシスが本作の本質です。しかし、ゲームスタート直後は火力も低く、そんな楽しみを見出すどころかクリアすらかなり厳しかったりします。動き回る敵に短い爆風を当てるのは非常に困難で、試行錯誤しているうちに敵に触れられてしまったり、自分が爆風に当たってやられてしまうなどストレスも結構溜まります。ステージ1、2こそが本作の最難関ステージだといっても過言ではないでしょう。
その苦労もステージ3で「リモコン」のパネルを取ることで一気に解消されます。通常の爆弾は設置後約3秒後に爆発するのですが、リモコンを取ると任意のタイミングで爆発させられるようになるからです。敵が倒しやすくなるうえ、複数の爆弾を設置して誘爆させられるようになるなどプレイの幅が大きく広がり、ゲームとしての楽しみも増してくるのです。死んでしまうとリモコンの効果は消えてしまいますが、先々にリモコンパネルが出現するステージもありますし、それこそ死ななければ問題ないのです。