『テニスの王子様』『彼岸島』『北斗の拳』読者なら感涙必至…漫画家がファンに行った「話題になった神対応」の画像
ゼノンコミックスDX『北斗の拳【究極版】』10巻(徳間書店)

「大好きな漫画の作者にこの愛を伝えたい!」と思うファンは多いだろう。ファンレターを書くことはできるが、一般的に漫画家とファンは気軽に会えるわけでもコミュニケーションが取れるわけでもない。

 しかし、SNSの普及により、作者とファンの距離は確実に以前よりも近くなっている。実際そういった媒体を介して、ファン悶絶間違いなしの神対応をした作者もいるのだ。そこで今回は、驚きのファンサービスをした漫画作者たちとそのエピソードを紹介していこうと思う。

■推しキャラがまさかの結婚式に参列

 中学テニス部に在籍する面々が全国大会を目指すスポーツ漫画『テニスの王子様』。もともとは1999年から少年漫画誌『週刊少年ジャンプ』にて連載がスタートした同作だが、キャラのカッコよさが女性たちのハートを刺激し、アニメや舞台化をきっかけに多くのコアなファンを生み出した。

 そんな『テニスの王子様』の作者・許斐剛さんがX(旧Twitter)を通じてほっこりするファンサを行っている。事が起こったのは、2023年8月の許斐さんによるポスト。

「普段良く言ってるのですが、漫画家って"二度と同じメニューを出せないレストラン"みたいだなと」といった内容をあげると、多くのファンがリプライを送って反応する。

 その中の一つに、人気キャラ・跡部景吾が推しだというファンから近日結婚式を挙げるという報告があり、「大好きな跡部様にもご参列して戴きたかったのですが大切な試合中なので…遠くから応援しています」というコメントがあった。 

 通常であれば、そういった一般人のリプライはスルーされることが多いだろう。しかしこのときは、許斐さんがリプライに反応し、「あ〜ん?参列するぜ」というコメントとともに、白いスーツを着用し薔薇の花飾りをつけた跡部景吾のイラストを載せて祝福したのだ。

 この対応に本人はもちろんのこと他のファンも大騒ぎとなり、「跡部様、神対応すぎる」「許先生のファンサ素晴らしい」といった感激の声が続出。ポストも瞬く間に拡散され、20万いいねを越える話題となった。結婚という人生の節目に推しキャラから祝福を受けたこのファンは、一生忘れない最高の思い出ができたことだろう。

■『彼岸島』ファンの高校生からのインタビューに快諾

「みんな丸太は持ったな!!」でお馴染み『彼岸島』の作者・松本光司さんは、2023年8月にXで彼岸島の絵柄からは想像つかない位のほっこりイラストとともに、高校生にファンサを行ったことを明かした。

 ポストによると、男子高校生から講談社に「自分が尊敬する社会人にインタビューをする」という授業があり、松本さんにインタビューをしたいという相談の電話があったのだそう。松本さんは、「嬉しいじゃないですか。それになんという行動力」と感銘を受けインタビューを承知した。

「好きな作家と話してみたい」というのはファンならば誰しもが思うこと。しかし、「無理に決まっている」と考えるのが一般的だろう。高校生ながら直接講談社に電話をし、熱意を伝えた行動力はなかなか真似できるものではないものだ。

 松本さんは、手土産を持って現れたその生徒と1時間ほどじっくり話をした後、サインをプレゼントするという嬉しいサプライズもしている。

 松本さんのファンサは他にもあり、2022年にはこれまたXでとあるユーザーの「ユカポン(『彼岸島 48日後…』に登場する女性キャラ)に応援してもらいたい」というポストに反応し、書き下ろし&名前入りで応援イラストを描いている。

 さらに、QUOカード企画に漏れたファンにもメッセージ&名前入りのイラストをプレゼント。粋なサプライズにファンたちは驚き、「神対応すぎる」「聖人」「彼岸島を描いているとは思えない優しさ」といった声が相次いだ。

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