『スペランカー』『コンボイの謎』『高橋名人』も…令和の小中高生がファミコンのメチャムズゲームで父親と勝負した結果の画像
ファミコンソフト『高橋名人の冒険島』(編集部撮影)

 ゲーム歴40年の筆者にとって、3人の子どもたちの“ゲーム制限時間”はなんともやっかいなものだ。スマホもあるこのご時世、入れ替わり立ち替わり「ゲーム時間を延ばせ」と、カオス状態。「ゲームばかりせずに勉強しろ」と言ってはみるが、実家の母親からは「アンタ人のこと言えないやん」と暴露される始末……。

 確かに、アラフィフの筆者も未だゲームや漫画が好きなので気持ちは分かる。そこで、ファミコン世代の威厳(?)をかけ、メチャムズゲームを筆者と勝負して勝ったら制限時間を延ばしてやるということにした。

■令和の男子高校生が挑む難易度マックスの『スペランカー』

 まずは、高校2年生の長男だ。コイツはゲームの腕前がかなりのモノで、幼稚園時代に『マリオカートWii』で世界とのネット対戦で何度も1位になっていたほど。

 しかし、今回やってもらうのは1985年に発売された『スペランカー』(アイレム)だ。難易度が高すぎて“クソゲー”なんて言われることもあるが、慣れれば名作といえるだろう。

 ファミコンをセットして起動すると、長男も「ちょっとマリオっぽい」と乗り気だ。ステージクリアは無理そうなので、得点で勝負することに決めた。3人とも10分間のみコンティニューありで、経験者の筆者は残機限りでコンティニューなしだ。

 さっそくエレベーターから飛び移り、ダイナマイトやドル袋を手に入れようとする長男。長女と次女も画面に夢中だ。「爆弾じゃん」とは言うものの、基本的にダイナマイトは取っても大丈夫で自分でセットして使える。

 しかし、岩の段差をジャンプしようとして壁にぶつかり自滅……。「え!?」と子どもたちは驚きを見せる。筆者もこんなに判定がきつかったのかなと思うほど、シビアだ。

 何度もゲームオーバーになるので、長女と次女は大笑い。長男はイラつく様子を見せるも、あまりにも理不尽なので苦笑するしかない。とはいえ、5000点を超えてくるからさすがだ。10分を超えてゲームオーバーとなる頃、「もうムリ!」と諦めが入り、次は筆者の番だ。

 颯爽とエレベーターをジャンプしたら、いきなり壁に激突! 速攻で死んでしまった。さらに連続で着地にミスってしまい、なんとゲームオーバー。得点ゼロ……いや負けてどうするんだオレ……。

■令和の女子中学生が挑む! スタートから難易度が高い『トランスフォーマー コンボイの謎』

 次は、中学3年生の長女が挑戦だ……って、受験生だろ! ゲームしている場合か? すでに志望校は決まっており、偏差値から無理せず受験するそうだが……どちらにせよ受かると確信しているから恐ろしいものである。

 さて、長女は『魔界村』をプレイしたことがあるので、ここはシューティングでいきたい。コイツも長男に劣らないゲーマーで、小学生当時から『ぷよぷよ』で圧倒されたものだ。

 そこで、1986年に発売された激ムズの『トランスフォーマー コンボイの謎』(タカラ 現:タカラトミー)をチョイスした。ゲーム実況でもよく取り上げられているからか、「あ! 開始2秒で死ぬヤツやん」と、長女は知っている模様。ただ、逆に燃えるというので、さっそくプレイしてもらおう。

 筆者の時代からテレビも進化しているので、画面はまだ見やすい。しかし、確かに敵の攻撃が見づらく、長女もいきなり被弾してしまった。

 このゲームは1撃食らうだけでアウトなので、ギリギリのところでかわす技術が必要だ。人間の心理か、横スクロールのシューティングゲームでいきなり上方向へ逃げることは少ないように感じる。どうしても下へ逃げたくなってしまうので、何度も被弾したり、敵機と激突してしまうのだ。

 長女も「なるほど」と感心していたのだが、慣れてきたのか3回目からは軽快な動きを見せてステージ1をなんとクリアしてしまった。何者だコイツは……。しかし、続くステージ2も難易度が高く、ここでリタイアに。

 さあ、筆者の番だ。経験の違いを見せてやろうと思った矢先、なぜか下へ逃げてしまいジェットロンに撃ち落された。自分で言ったことをそのまま実践してしまう……「昭和乙」と長女から冷徹な視線が突き刺さる。く……ステージ1の途中でゲームオーバーとなってしまった。

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