■『ねこ・ねこ・幻想曲』『お父さんは心配性』漫画家から別の道に進んだ作家たち
1986年に連載が始まった高田エミさんによる漫画『ねこ・ねこ・幻想曲』は、人間に変身できる猫たちを主人公にしたコメディ作品だ。高田さんが『ねこ・ねこ・幻想曲』を描いたのは23歳の頃。同作の連載終了後にも、『ジェニファー』『ちっちゃなしあわせ物語』などの短編作品を生み出した。
高田さんは2010年まで『りぼん』増刊号などで読み切りを描いていたが、漫画家としての主だった執筆はこの年まで。同年には、自然療法研究家として住居のある北海道札幌市でアロマセラピーサロンを開き、現在に至るまでセラピストとして活動している。
自然療法にも力を入れていて、取得したIFA認定アロマセラピストやJAMHA認定ハーバルセラピストの資格を活かしながら、人々に癒しを提供しているようだ。
80年代から90年代にかけて活動していた作家で、今が気になる人といえば、『お父さんは心配性』『こいつら100%伝説』などの作品を通し強烈なインパクトを与えてくれた岡田あーみんさん。同時期に活躍していたさくらももこさんとコラボ漫画を描くなど、当時の『りぼん』を代表する漫画家のひとりだが、『ルナティック雑技団』を最後に、1997年以降は新作を発表していない。長い間『復刊ドットコム』では復刊リクエストが絶えず、ファンたちからは復帰を望む声が多いが、今のところ具体的な話は出ていない状況が続いている。
『りぼん』でも異色の作品を発表してきた岡田さん。伝説の漫画家として、現在の姿を想像するファンは多いのではないだろうか。
80年代〜90年代にかけて活躍した作家たちは、今でもそれぞれのフィールドで活動している。岡田あーみんさんのように漫画制作からは離れた作家もいるが、いつか何かの機に新しい作品を見てみたいものだ。