『ドラクエ』『ファイナルファンタジー』の「別世界、裏世界」への突入演出! プレイヤーを興奮させた“ギアガの大穴”に“浮遊大陸”への冒険の画像
スクウェア・エニックス『ドラゴンクエスト』公式サイトより  (C)1988, 2019 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved. (C)SUGIYAMA KOBO
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 RPGをしている上で興奮するシーンと言えば、伝説の武器を入手した瞬間や新たな仲間との出会いなどが挙げられる。

 ファミコン時代には『スーパーマリオブラザーズ』や『スターソルジャー』などアクションやシューティングゲームで、難易度が一気に上がる「裏面」が用意されているタイトルがいくつかあったが、「もうひとつの世界があった!」というギミックは、子どもたちを大興奮させる要素のひとつだ。

 それまで冒険してきた世界がゲームの中ではほんの一部でしかなく、もっともっと広い「別世界」「裏世界」が広がっていると知ったときの興奮は、今でも忘れがたいものがある。

 今回は、2大国民的RPGである『ファイナルファンタジー』と『ドラゴンクエスト』シリーズにテーマを絞り、当時の子どもたちをワクワク、ドキドキさせた「別世界」「裏世界」への突入演出を振り返りたい。

■『FF3』の「浮遊大陸から地上へ」と『FF7』の「ミッドガル脱出」

 まず紹介するのは、『ファイナルファンタジーIII』の浮遊大陸から地上への演出だ。

 辺境の村ウルに住む主人公4人は、クリスタルに啓示を受け「光の戦士」として、徒歩と船を使って世界中を冒険する。冒険を続けた先で、プレイヤーは「ときのはぐるま」を入手し、それまで乗っていた船を飛空挺「エンタープライズ」へと改造。手に入れた飛空艇でマップを端まで進むとその先が欠けており、今までいた場所が実は世界の端っこに浮かぶ小さな大陸で、抜け出した先に果てしなく続く海が広がっている。

 当時プレイした子どもたちは、どこまで行っても海だったことに度肝を抜かれたのではないだろうか。特に、浮遊大陸を脱出して流れる「果てしなき大海原」が緊張感があり、このBGMがさらにドキドキ感を演出している。

 FF3の場合は、いわゆる「自分たちがいた世界は、世界のほんの一部でしかなかった」というパターンだ。

 続いては、『ファイナルファンタジーVII』のミッドガルからの脱出だ。『FF7』では、ミッドガルという巨大都市があり、序盤はミッドガルが冒険の舞台となる。オープニングはミッドガルから始まり、冒険を進めていき、ハイウェイをバイクで駆け抜けて、ミッドガルを脱出する。そして、その先には広大なフィールドが待ち構えている。

 フィールドを出て、俯瞰視点でキャラクターを操作できるところも、より一層の興奮を引き起こしてくれる。

 ミッドガル内だけでも、相当な冒険をしたが、さらにその先があると大興奮した。このミッドガルというのが、あまりにもスケールがデカく、これだけでゲーム一つ分くらいあるのでは?と感じさせるスケール感がある。事実、『FINAL FANTASY VII REMAKE』にいたっては、ミッドガル内だけで一つのゲームになってしまうほどだ。

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