多くのファミコンキッズにシューティングゲームの面白さを教えてくれた『スターフォース』(ハドソン)。高橋名人やゲームキャラバンの存在もあり、スコアアタックと連射に熱中した人も少なくないと思います。
1986年11月11日に発売となった、その続編『スーパースターフォース 時空暦の秘密』(テクモ)も、同じような面白さを期待していた人も多かったでしょう。ですが、当時それを期待して買った友人からなんとも微妙な答えが返ってきた記憶があります。いったい何があったのか借りて遊んでみましたが、自分も「なんだこれ?」となった覚えがあります。
■シューティングの雄『スターフォース』が、アクションRPGになって戻ってきた?
名作シューティングゲーム『スターフォース』の続編としてテクモから発売された『スーパースターフォース』。なぜテクモから? という疑問を持つ方もおられるでしょうが、もともとアーケード版『スターフォース』はテーカン(のちのテクモ)がリリースした作品で、それをファミコンに移植・販売したのがハドソンでした。そこから紆余曲折あり、『スターフォース』の正式な続編としてテクモから発売されたのが『スーパースターフォース 時空暦の秘密』なのです。
しかし、販売するメーカーが変わったからといって、前作のようなシューティングではなく「アクションRPG」になるとは予想外の変化です。一応、縦スクロールシューティングの要素はありますが、爽快感もなければスコアもありません。これでは、『スターフォース』のイメージの続編を思い描いていたファミコンキッズが「どうしてこうなった!?」と困惑するのも当然だと思います。
■物語のキーは時間! 過去にさかのぼってゴーデスの謎を解き明かせ!
浮遊大陸ゴーデスの破壊に成功したファイナルスター。しかし、ゴーデスの正体は分からないままで、時間と空間が入り乱れた時空宇宙は謎に包まれたままだった。その謎を解くため、時を超えネオ・ファイナルスターが旅立つ——という、前作のストーリーが受け継がれている本作は、7つの時間歴を自在にワープしながら戦い抜き、歴史を改変しながら謎を解いていくというアクションRPGらしいゲームとなっています。
ゲームはネオ・ファイナルスターの縦スクロールの「シューティングモード」と、地上を探索するトップビューの「アクションモード」を使い分けて攻略。シューティングモードでは、敵を倒すとスコアの代わりにT(時間)を手に入れることができ、Tを消費してワープしたり、地上でのパイロットの体力替わりやショップでお金代わりに使ったりします。その意味ではシューティングモードもアクションモードもリンクしていてゲームとしてもそれなりの面白さがあるのですが、難度の高さがプレイヤーの心を折りにかかってくるのです。