『名探偵コナン』に『ドラゴンボール』でも…アニメやスピンオフ作品から原作漫画に「逆輸入」された脇役キャラの画像
バンダイスピリッツのフィギュア「S.H.フィギュアーツ ドラゴンボールZ バーダック」より

 海外向けに輸出した商品を海外から輸入することを意味する「逆輸入」。漫画の中にも、アニメ・ゲーム・映画での活躍から原作に取り入れられた「逆輸入キャラクター」がまれに登場する。中には原作に登場してからも存在感を放ち、なくてはならない存在になったキャラも。今回は、実は「もともとは本編にはいなかった」逆輸入キャラたちを紹介していく。

■『名探偵コナン』の警察関係者は逆輸入キャラ多し

 世界累計発行部数2億7000万部の青山剛昌さんによる大人気漫画『名探偵コナン』には多数の逆輸入キャラがいる。その多くは警察関係者で、原作漫画でも人気者になったキャラもいるのだ。

 たとえば、警視庁刑事部捜査第一課強行犯三係に所属している巡査部長の「高木渉」。目暮警部の部下として様々な事件に関わり、何かと登場機会も多い。佐藤刑事との恋愛など事件以外のことも描かれるほどになったが、初めてアニメに登場したときは名前のないモブ刑事だった。

 しかし、声優の高木渉さん本人がアドリブで「高木です」と名乗ったところそれが通り、高木渉という刑事が誕生したのだ。原作にはコミックス18巻で初登場し、今では刑事の中でトップクラスの人気キャラとなっている。

 千葉一伸さんが声優を努める巡査部長の「千葉和伸」も、同じくアニメから原作へ逆輸入されたキャラクター。また、キャリア組の「白鳥任三郎」はアニメではなく劇場版第1作『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』に初登場し、その後アニメと漫画にも逆輸入されたキャラである。

 はじめは苗字のみだったが、劇場版2作目『名探偵コナン 14番目の標的』に登場した際に名前がついた。単行本に登場したのは21巻からとなっており、高木刑事とは佐藤刑事を狙うライバル同士だ。

■『ちびまる子ちゃん』野口笑子スピンオフ作品から逆輸入

 続いては国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』から、「クックックッ」という独特の笑い方が印象的な野口笑子。アニメでおなじみの彼女は、『ビッグコミックスピリッツ』で1993年から連載が始まった『ちびまる子ちゃん』のスピンオフ作品『永沢君』に登場したキャラ。

 中学生になった永沢くんを主人公に、中学に上がった彼の日常や恋愛などを描いた『永沢君』。本編のようなほのぼの路線ではなく下ネタなども多いややブラックなタッチとなっている点が特徴で、花輪君などのサブキャラは出てくるがまる子はほぼ出てこない。

 同作に登場した野口さんは、本編同様にネクラでお笑い好き、頭がいいキャラクター。永沢くんもお笑い好きゆえ、野口さんに淡い恋心を抱くようになる。しかし、当の野口さんは不良少年の平井くんに好意を持つというなんとも切ない三角関係なのだ。

 さらに、城ヶ崎さんというお嬢様も逆輸入されている。彼女は「汚い男に汚されたい」という個性的すぎる思考を持っており、汚い男=永沢くんに恋をするという野口さん以上にぶっ飛んだキャラとして描かれていた。『ちびまる子ちゃん』でのキャラとは180度違うので、ぜひ注目してみてほしい。

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