オールスターものからこだわりの作り込みの単独作品まで!ニンテンドーDSが生んだ名作「ジャンプゲーム」3選の画像
画像は『ニンテンドーDSi LL』(任天堂)パッケージより
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ドラゴンボール』『ONE PIECE』『遊☆戯☆王』『テニスの王子様』など、その時代に合わせて様々なプラットフォームでリリースされてきた『週刊少年ジャンプ』漫画を原作としたゲーム作品。

 2024年で発売から20周年を迎える任天堂による携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」でもダウンロード専用ソフトなどを含めると50以上のジャンプゲームが発売。なかには出来が微妙なものも少なくはなかったが、高クオリティな作品や大ボリュームの作品など、多種多様なタイトルがリリースされた。

 今回は、そんなタイトル群の中でも「携帯機の割にここまで!」と思える、特に高クオリティが光るタイトルを3本紹介したい。

■集大成の完成形!ジャンプ版スマブラ

 ファミコン時代には『ファミコンジャンプ 英雄列伝』が発売され、ゲームボーイではクイズゲーム『カルトジャンプ』などもあった「ジャンプ」そのものがテーマとなったゲームたち。ニンテンドーDSでは2005年の『JUMP SUPER STARS』が「ジャンプ版スマブラ」として人気になり、その約一年後となる2006年に続編『JUMP ULTIMATE STARS』が発売された。

 同作は、歴代のジャンプキャラたちが総登場する対戦アクションゲーム。続編では登場キャラクターは300名を超え(実際のプレイアブルキャラは65名)、当時の看板作品だった『家庭教師ヒットマンREBORN!』や『銀魂』や『ボボボーボ・ボーボボ』といった漫画のほか、前作で不足を指摘された『魁!!男塾』や『北斗の拳』など80年代作品が多く追加され、往年のジャンプファンも満足するラインナップとなった。

 特徴的だったスマブラを彷彿とさせる2D対戦格闘アクションとDSの2画面を活かした漫画デッキシステムはさらにブラッシュアップされ、Wi-Fiによるオンライン対戦の追加と登場作品とキャラクターが大幅増加された。

 作品ごとにキャラクター参戦数の偏りが大きく、またラオウなど一部のキャラが強すぎたり、といったバランスの悪さはある。だが作品を超えたクロスオーバー共闘とセリフの数々やデータベースはジャンプファンにはたまらない充実ぶり。まさに「お祭りゲー」の決定版といえるクオリティだった。

■脅威の作り込み!ボリュームMAXの乱闘キャラゲー

 次に紹介したいのが、2007年にSEGAから発売された久保帯人氏の漫画『BLEACH』を題材にした対戦格闘アクションの2作目『BLEACH DS 2nd 黒衣ひらめく鎮魂歌』。開発はSEGAから発売されたメガドライブ『幽☆遊☆白書 魔強統一戦』やセガサターン『ガーディアンヒーローズ』などの複数キャラによる乱闘ゲームを手がけた「トレジャー」だった。

 ジャンルは上記2作品のエッセンスを受け継いだ最大4人までの多人数対戦格闘アクション。DSの大容量ROMを採用したことにより、携帯機の対戦格闘ゲームとしては破格の40名を超えるキャラクターが参戦している。

 また、原作者である久保帯人氏監修による大ボリュームのオリジナルストーリーが楽しめる他、前作より快適になったWi-Fi対戦も特徴だった。

 登場キャラクターもドン・観音寺や虚・グランドフィッシャーなどマニアックなキャラクターが多く参戦している。ドットで描かれるキャラごとの特徴的な挙動や原作を上手く表現した必殺技の演出まで、トレジャーならではのアクションの作り込み。BLEACHファンのみならず、格闘・アクションゲームファンも納得のクオリティだった。

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