恋に友情に、多くのことを教えてくれた少女漫画たち。なかでも筆者は『りぼん』(集英社)が大好きで愛読していた。当時のことを振り返ると、お気に入りの連載作品を楽しみに最後までとっておいたり、“ふろく”としてついてくるシールやレターセットをもったいなくて使えなかったりと、甘酸っぱい青春が蘇ってくる。
今回はそんな当時を思い出しながら、真っ先に読みたかった“4コマギャグ漫画”について語っていこう。
■14歳で漫画家デビュー! 奇才の放つシュールギャグ『へそで茶をわかす』
当時、中学生で漫画家としてデビューした茶畑るり氏。彼女の初連載作品で代表作といえば、『へそで茶をわかす』だろう。
「へそ茶」の愛称で知られる本作。「おかしくてたまらない」といった意味をもつタイトルをつけられている本作は、その名の通り“笑い”がつまっている。
本作は、茶畑氏の味のある絵柄がいい意味で“シュール感”を演出し、常識からかけ離れた感性で生きる主人公・ぐりこの奇想天外な行動に大いに笑わせてもらった。
日常の1コマを切り取ったような世界観のなかに、クスッと笑えるしかけがある「へそ茶」。筆者はなんの脈絡もなく、突然美少女に変身するぐりこが好きだった。
■強烈キャラのおばあちゃんが大活躍! 『まゆみ!』
一見すると少女漫画らしい画風で、恋愛模様が描かれている『まゆみ!』。主人公・まゆみと、“いとーくん”こと伊藤拓麻のカップルを中心とした日常がメインストーリーなのだが、“ボーバー”という強烈なキャラクターの登場によって事態は急変する。
まゆみの祖母として登場するボーバー。くるくるのパンチパーマがトレードマークで、「〜だんべ」という方言が口癖だ。強烈な天然ボケキャラで、まゆみを差し置いて一気に人気キャラとなっていった。
ボーバーと、友人のナアさんのテンポのいいかけあいも見どころだった。2016年から『まゆみ!! 2016〜再婚〜』として『Cookie』で続編の連載が開始されていると知り、ぜひこの機会に読んでみたいと思った次第だ。