『ドラゴンクエスト』シリーズでは“他人のタンスを物色する”という、とてつもなく恐ろしい行為が許されている。このタンスには「ちいさなメダル」が入っていることがあるので、思わずラッキー!となるのだが、ときには「ステテコパンツ」が入っていたりもするので、プレイヤーはもちろん、実際の勇者一行はげんなりしたことだろう。
そんなタンスのなかには、きっと大事にしまっているであろうアイテムがあるものだ。そこで、“勝手に取っていいのか?”と、悩んでしまうアイテムを振り返ってみる。
■思い出の宝物じゃん… 『ドラクエ4』リバーサイドの民家にある「きんのブレスレット」
まずは、リメイク版『ドラクエ4』に登場する「リバーサイド」の民家にあるタンスだ。ここにはなんと「きんのブレスレット」が入っている。いかにもお金になりそうなアイテムだが、『ドラクエ4』では売っても262Gと、あまり価値はないようにも思える。
強敵が多いリバーサイド周辺なのだが、ここは船を手に入れた当初から立ち寄ることもできた。そこで「きんのブレスレット」なんて洒落たものをタンスにしまってあるものだから、やはり取ってしまいたくなる。
でも、これって実は大切にしまってあるものじゃないのか。だって「きんのブレスレット」だもん……。思い出の宝物みたいな気がするぞ。親の形見という可能性だってあるわけだし、いったい全体どうする気なんだろうか。
戦士の鑑でもあるライアンにいたっては、どんな顔をして取るのやら。内心ではしめしめやった!と喜んでいたりして。
まあ、勇者一行とはいえ、タンスを漁ってお宝をゲットしているのだから、もはや後ろめたいことなど何もないだろう。トルネコにいたっては、そろばんをはじいて鑑定していそうだ。
■あらゆる意味で犯罪じゃ…『ドラクエ6』ロンガデセオの踊り子たちが使用していた!? 「あみタイツ」
『ドラクエ6』には、“ならず者たちの町”でもある「ロンガデセオ」に演劇場がある。ここでは、スターを夢見る踊り子たちの楽屋に入れるのだが、楽屋のタンスにはなんと「あみタイツ」が入っている!
おお! こ、これはもしかして可憐な踊り子たちが使用していたものだろうか……って勇者は変態なのか? いやいや、そんなことはしないだろうって、あれ? ハッサンの鼻息が荒そうだぞ! 入場料を支払っているから、もとを取りたいのか!?
扉の前ではチャモロが見張りをしながらやたらとこっちを気にしているし、勇者も思わず「インパス」を唱えていそうだ。もはや他人のフリをしているミレーユの冷たい視線が突き刺さるぞ。まったく男ってどいつもこいつも……って呆れていそうだな。
まあ、実際にこんな勇者一行がいたら出禁必至だろうが、そこは「ロンガデセオ」なので、勇者たちもならず者の一員として認められるだろう。
でも、楽屋で“抜き足・差し足・忍び足”ってなっていそうなハッサンを想像すると笑えるな。って、冷静に考えるとあらゆる意味で犯罪だが……。