2001年に任天堂より発売された「ゲームボーイアドバンス」。携帯ゲーム機としては短命で、2004年に「ニンテンドーDS」が発売して以降、緩やかにその姿を表舞台から消していってしまった。
そんな「ゲームボーイアドバンス」だが、今密かにその人気を再燃させており、当時の数倍の値段で取引される場合もあることをご存じだろうか? 今回は、「Nintendo Switch」や「PS5」などの最新鋭機がゲーム業界でしのぎを削るなか、20年以上前に発売された「ゲームボーイアドバンス」が、いかにして再び注目され始めたのかを調査していきたい。
■希少価値の高さに惹かれるのは人間の性か
前述したとおり「ゲームボーイアドバンス」の寿命は短く、およそ4年という期間で急速に移り変わるゲーム業界の潮流に飲まれてしまった。しかしその寿命の短さこそが、今再び注目されている要因の一つと言えるかもしれないのだ。
というのも、長らく人気を維持し続けた「ゲームボーイ」や「ニンテンドーDS」の国内販売数がどちらも3000万台を超えているのに対し、「ゲームボーイアドバンス」は約1600万台程度に留まっている。つまり世に出回っている台数がそもそも少なく、発売から20年経った今、希少価値を持った“レア物”へと化けつつあるのだ。
加えて「ゲームボーイアドバンス」が注目される要因としては、“インディーゲーム”という一つのジャンルの確立にあるかもしれない。
少数精鋭が低予算で開発する“インディーゲーム”にはレトロな雰囲気を含む作品が多く、古き良きものを愛する人々からの人気を集めている。
今やそうしたジャンルを好むストリーマーも増えており、多くの人々にレトロな世界観の良さが浸透すれば、真に古くかつ希少価値がある「ゲームボーイアドバンス」に目を向ける人が現れるのは、必然だったと言えるのではないだろうか。