『ドラゴンボールZ』『ロックマン』『高橋名人の冒険島』40周年ファミコン「シリーズもの最後のタイトル」はどんなゲームだった?の画像
『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』(任天堂)パッケージ
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 1983年7月15日に任天堂から発売され、今年で誕生から40周年を迎えた「ファミリーコンピュータ」。国内に家庭用ゲーム機を普及させたファミコンだが、ゲーム機の進歩のスピードは早く、1990年には「スーパーファミコン」が発売。ファミコンの人気シリーズもスーファミへと舞台を移し、進化したグラフィックと操作性で子どもたちを夢中にさせた。

 とはいえ、そんな中でもファミコン用ソフトは1994年まで発売されている。今回はスーファミ時代に発売された、ファミコン作品の「長期シリーズものの最終作」を見ていきたい。

■『X』にバトンタッチした王道作品『ロックマン6』

 1993年11月5日発売の『ロックマン6 史上最大の戦い!!』は、ファミコン版『ロックマン』シリーズの最終作だ。

 1993年はすでに多くの家庭にスーパーファミコンが普及していた時期。『ロックマン6』が発売された翌月1993年12月17日には、スーパーファミコン用ソフトとして『ロックマンX』が発売され、以後シリーズはスーパーファミコンに完全移行することとなる。

 そんな1993年に発売されたファミコン最終作『ロックマン6』は、それまでのドット絵のロックマンの完成系かつ、未来を期待させる新しいロックマンであった。

 強すぎたチャージショットは弱体化。最初の8ステージは分岐により、特殊武器やアシストの有無で、2度楽しめる作りとなった。

 こういった従来のブラッシュアップの他、ラッシュのアシストは派手な合体技へと進化。また、恒例となっていた「ボスキャラデザインコンテスト」は海外にも対象者を広げ、20万通を超える応募があったとか。その結果、中世の騎士風のロボット・ナイトマンと両肩に送風機をつけたウインドマンの2体が海外からの採用となった。

 その後『X』とは別に、『ロックマン』のナンバリングシリーズとして1995年にスーパーファミコンから『ロックマン7 宿命の対決!』、1996年にプレイステーションで『ロックマン8 メタルヒーローズ』が発売(セガサターン版は1997年発売)。そこからしばらくリリースが途絶えた中、2008年にダウンロード専用ソフトとして『ロックマン9 野望の復活!!』が発表される。これはドット絵を採用したファミコンの新作を意識して制作されたタイトルで、『6』が最後だったファミコンロックマンの復活に歓喜したファンは多いのではないだろうか。

■カードゲームRPG最終作『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』

 続いては1993年8月6日発売の『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』。

 ファミコンではアクションゲーム『ドラゴンボール 神龍の謎』に始まり、『ドラゴンボール 大魔王復活』『ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!』などのカードバトルを採用したタイトルなど、多くの『ドラゴンボール』ゲームが発売。本作はファミコン『ドラゴンボール』シリーズの最終作である。

『ロックマン6』と同じく1993年の発売だが、こちらは『ドラゴンボールZ 超武闘伝』が1993年3月20日に発売と、スーパーファミコンシリーズが発売されたされた後の発売となった。また、『ドラゴンボールZ 超武闘伝2』も、同年の12月17日に発売されている。

 1992年のスーパーファミコン版『ストリートファイターII』発売からの格闘ゲームブームに乗り、140万本という驚異的な売り上げを記録した『超武闘伝』。その陰に隠れてしまったものの、大胆に新要素を取り入れた意欲作である。

 シナリオは従来の原作準拠ではなく、完全オリジナルストーリーで「ビジュアルガイド」として発売されたOVAと連動しており、クウラやターレスといった映画の敵たちが中ボスとして登場。

 ゲームシステムも刷新されていて、MPの概念が無い代わりに、カードを特定の順番で選択することで必殺技が撃てるようになっている。カードの組み合わせは修行をクリアすることで判明するが、組み合わせを知っていれば、修行をクリアしなくとも必殺技を撃つことが出来る。MPを気にする必要が無くなったものの、知識や、カードでの駆け引き要素が強くなった。よりプレイヤーの腕に依存するシステムとなっている。

 また、キャラクターのパワーアップも、シナリオの進行度に応じたHPアップしかない。従来のカードRPGからハクスラ要素を激減させ、カードゲーム寄りのシステムとなった。

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