新作アニメ『ドラゴンボールDAIMA』は世界から「SO EXCITED!」と興奮の声… 野沢雅子の“さすがすぎる声優魂”を振り返るの画像
野沢雅子

 10月25日に87歳の誕生日を迎える野沢雅子さん。そんなレジェンド声優に、一足先にビッグな誕生日プレゼントがあった。ドラゴンボールの完全新作アニメシリーズ『ドラゴンボールDAIMA』が、2024年秋から世界的に展開されることが発表されたのだ。すでにSNS上では“Dragon Ball Daima”のワードが世界トレンド入りし「SO EXCITED!(興奮した)」「THANK YOU!(ありがとう)」など、世界中のファンからの興奮と感謝のコメントで溢れている。また、孫悟空というバトルアニメの主人公を現役でこなす野沢さんにも「INSANE!(スゴすぎる)」と、驚愕と敬意の声があがっていた。

 そこで今回は、レジェンド・野沢雅子さんのさすがすぎる声優エピソードを紹介したい。彼女の声優魂とともに見ていこう。

■デビューは日本初の白黒テレビアニメ『鉄腕アトム』

 野沢さんのアニメ声優デビュー作は、なんと1963年の白黒アニメ『鉄腕アトム』である。ご存じのように『鉄腕アトム』は、日本最初の連続テレビアニメだ。このときはゲスト出演としての登場だったが、日本テレビアニメのスタートが野沢さんのアニメ声優としてのキャリアのスタートでもあったのもなんとも象徴的なことだろう。

 その後、1968年には『ゲゲゲの鬼太郎(第1作)』鬼太郎役で初主演を果たし、1973年には日テレ版『ドラえもん』で大山のぶ代さんよりも先にドラえもん役をやっている。さらに1978年『銀河鉄道999』星野鉄郎、1986年『ドラゴンボール』孫悟空と、文字通り挙げれば本当にきりがないくらい人気キャラを歴任している。

■最低でも100歳まで!?

 来年『ドラゴンボールDAIMA』の放送時には米寿を迎える野沢さんだが、引退については以前『ボクらの時代』というトーク番組で少し触れている。

『ボクらの時代』はさまざまなジャンルで活躍する3人がトークするテレビ番組なのだが、野沢雅子さんが出演した回には、田中真弓さん、山寺宏一さんと、日本を代表するレジェンド声優が揃って登場した。

 山寺さんの「まこ(野沢雅子)さんは最低でも100歳宣言をしている」に対し、野沢さんは「最低でも100歳。128(歳まで)はできると思っている」と、さらに驚きの発言をしていた。もちろん番組内のリップサービスの一面もあっただろうが、それも可能かもしれないと思わせてくれるのが野沢さんのすごいところである。

■執念の『あらいぐまラスカル』ラスカル役

 1977年に放映された世界名作劇場『あらいぐまラスカル』では、どうしてもラスカルを演じたいとオーディションに参加。アライグマという動物を理解するために上野動物園に通い続けたという。

 野生だと威嚇や空腹のときに鳴くことがあるが、のんびり動物園で暮らすアライグマはあまり鳴かないそうで、結局、野沢さんも鳴き声を聞くことはかなわず、テレビドキュメンタリー番組『野生の王国』を参考にし、あのかわいくてリアルな鳴き声が誕生したことをのちのインタビューで語っている。

 ラスカルというかわいらしいキャラであるが、野沢さんにとって意外にも苦労と執念の役だった。

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