『ドラゴンクエスト』シリーズでは、ときに戦局を覆す効果もあるほど重要なアイテムも多々存在する。ゲームとはいえ、もしも冒険の仲間内で会話をしていたら、「そのアイテムをここで使うの!?」なんて言い合いになることも起きそうだ。そこで、勝手に使ったら仲間内でちょっと揉めてしまいそうなアイテムを3つ紹介してみよう。
■もう少し我慢を! 序盤から誰がいつ飲むかで揉めそうな「まほうのせいすい」
冒険の序盤から中盤までは、MP(マジックパワー)が少ないのがネックだ。町に戻って宿屋に泊まり、全回復するしかない。とくに攻撃力が乏しい場合、ギラやイオといった呪文は序盤戦で連発することになるので、ダンジョンに入ったときはMPを節約せざるを得ない。
そんなときに重宝するのが「まほうのせいすい」だ。『ドラクエ4』以降すべての作品に登場しているアイテムで、冒険の序盤から手にすることができ、使用するとMPを回復してくれる。
だが、この「まほうのせいすい」は、より重要な局面のために温存しておきたいと考えてしまうものである。筆者も使おうか悩んだ末、まだもったいないかも……と思い直し、結局使わずに“ふくろ”にしまい込んだままというケースが何度もあった。
これは実際のパーティーでも揉めそうなものだ。『ドラクエ7』で主人公が飲もうとしたら、マリベルが「アンタのものはわたしのものよ」と取り上げそうである。『ドラクエ4』のクリフトとミネアは遠慮しそうだが、マーニャとブライは頑固なので譲りそうにもない。
『ドラクエ5』にいたっては、モンスター同士で奪い合い必至だろう。でも主人公も欲しいだろうし、回復を担当してくれるピエールやホイミンあたりに与えたいところ。あ、でも最初のころはヘンリーが「子分は親分の言うことをきくもの」なんて言って没収しそうだなあ。
■敵の攻撃よりも先に使うな! タイミングが大事な「けんじゃのいし」
ストーリーの中盤以降、取り分け終盤にかけて威力を発揮するのが「けんじゃのいし」だ。シリーズによって多少の違いはあるのだが、基本的にベホマラーと同等かそれに近い回復効果を発揮する。
これがまたありがたい。MPの消費がないので、ボス戦で使用することも多くある。だが、『ドラクエ』はターン制のバトルシステムだ。いつ使えるかは分からない。
前のターンでHPが少なくなったら敵の攻撃よりも早く使わなければならないのだが、これがまた難しい。ブレス系の攻撃をしてくる素早い敵キャラが相手の場合、攻撃を受けたあとに回復を狙うことが多いのだが、たまに味方のほうが先に「けんじゃのいし」を使ってしまうパターンがあるのだ。
これが実際の戦闘なら、かなり困ったヤツに映ってしまうだろう。クリフトが誤って先に使用しようものなら「HP満タンでしょ!」なんて、アリーナに蹴りを喰らってしまいそうだ。使うほうもタイミングを計りながら使用しなければならないのだ。
慎重にタイミングを見計らっていたら今度はアリーナが死んでしまった……なんてことになったら、クリフトは立ち直れないだろう。ザオラルでアリーナが生き返ったとしても「判断が遅いのよ!」って怒られそうだし……クリフトって何だか可哀想だな。