「テレ東18時」といえば、多くのアニメが放送されてきた黄金枠だ。子どものころ、毎日楽しみにしていた記憶がある人も多いだろう。多彩なラインナップが揃っていた“テレ東18時”だが、なかには90年代に人気を博した『りぼん』(集英社)の名作もいくつか放送されている。
今回はそんな『りぼん』作品のなかから、“けなげさ”が魅力だったヒロインたちをご紹介していこう。
■おてんばの心優しいヒロイン! 『姫ちゃんのリボン』野々原姫子
元気いっぱいで心優しいヒロイン・野々原姫子が主人公の『姫ちゃんのリボン』。水沢めぐみさんの代表作で、1992年からテレ東18時枠でテレビアニメ化された。
魔法の国の王女・エリカから“魔法のリボン”を貸してもらった姫子。リボンを使って他人に変身しながら、さまざまなトラブルを起こしたり、はたまた問題を解決したりと奮闘していく物語が描かれている。
少々おてんばなところがチャームポイントの姫子。男勝りでスポーツ万能だが、本当は女の子らしいことに憧れているというかわいらしい一面もあった。何事にも一生懸命で、恋愛は苦手……。不器用ながらも少しずつ大人になろうとする姫子のけなげな姿には、同年代の女子たちも夢中になった。
どんな困難に直面しても、「いけいけゴーゴーッ! じゃーんぷっ!」と立ち向かっていく姫子の前向きさに筆者も憧れたものだった。
■ちょっと天然ボケなのがかわいい! 『赤ずきんチャチャ』チャチャ
彩花みんさんによる『赤ずきんチャチャ』は、1994年からテレビアニメが放送された。
誰もが知るグリム童話『赤ずきん』の主人公のように、赤いずきんを身につけたチャチャ。彼女は魔法使いの卵で、世界一の魔法使い・セラヴィーと、狼男のリーヤとともにドタバタな日常を送っていた。
チャチャの魅力といえば、とにかく愛されキャラなところだろう。元気いっぱいで一生懸命なのは同時期の『りぼん』に登場するヒロインのテンプレだったが、一人前の魔法使いになるために頑張る姿や、おっちょこちょいなところ、コロコロと表情を変えて感情を思うままに表に出す大胆さなど、チャチャも“愛されヒロイン”の素質を十分に持っていた。ギャグテイストの作品だが、ホッと心があたたまる名作だった。
ちなみに、けなげさでいえばチャチャのクラスメイト・お鈴ちゃんもなかなかのものなので、ぜひ注目してみてほしい。