10月22日から放送が開始される『セクシー田中さん』は、芦原妃名子さんの漫画を実写化したテレビドラマだ。木南晴夏さんが主演をつとめる本作では、一見地味なOL女性の裏の顔が超絶セクシーなベリーダンサー……という、ギャップのある設定で描かれている。先日公開されたポスタービジュアルでの木南さんは、くびれたウエストや美脚を披露しており、まさに“セクシー”のひと言。この姿に「このドラマ見てみたい!」と思ってしまった人は多いだろう。
このように、原作に寄せるために意外な演技を見せた女優はこれまでの作品にも登場する。今回は実写化作品で女優たちが見せた、“色っぽすぎる名演技”をご紹介しよう。
■悪のビデオガールに大変身!『電影少女 ーVIDEO GIRL MAI 2019ー』神尾マイ役:山下美月さん(乃木坂46)
桂正和さんの代表作である『電影少女』は、2018年にテレビドラマ化を果たした。
2シリーズにわたって放送された本作のキャストには西野七瀬さんや飯豊まりえさんなど若手女優たちが多く起用されているが、今回は第2シリーズで“ビデオガール”の神尾マイ役を演じた山下美月さんを取り上げたい。
マイはピュアな心を持った人の前にしか現れない“ビデオガール”で、レンタルビデオショップの特殊なビデオを再生すると現れ、再生者の願いを叶える存在だ。ただし、そのためには手段を選ばず、再生者・叶野健人(萩原利久さん)の願いを叶えようと、“悪のビデオガール”として異常なほどに尽力していく。
前シリーズとは雰囲気が変わり、ダークファンタジーとして描かれた本作。黒髪のロングヘアーとぱっつん前髪……と、今までのイメージからガラリと印象を変えた姿で登場した山下さん。当時のインタビューで「普段の私とは全く別の私として見てほしいです。」と語っており、“悪女”に見えるように工夫したことを明かしていた。
作中では体を張った演技も見せている。健人の願いを叶えようと邪魔者を誘惑するシーンでは、妖艶に迫りながらキャストに馬乗りに。「刺激が強すぎる」とファンは騒然としていた。
アイドルとしての山下さんを見ていると、本作での化け具合には驚いてしまう。普段の清楚な雰囲気から一変、セクシーな悪女を演じ、その演技力の高さを見せつけていた。
■感動作のヒロインから妖艶な美女へ! 『ヘルタースケルター』りりこ役:沢尻エリカさん
2005年に放送された『1リットルの涙』での演技が高く評価され、大女優への階段をのぼりつめた沢尻エリカさん。感動作のヒロインとしての印象が強く、そのあとも数々のドラマや映画で引っ張りだことなる。
一時期は芸能活動を控えていたが、2012年に再び女優として復帰。主演として出演したのが岡崎京子さんの漫画を実写化した『ヘルタースケルター』だった。
約5年ぶりの映画出演となった沢尻さんは、本作で“りりこ”という人物を演じている。りりこは全身整形を施した“整形美女”というキャラクター。その美しさを用いてトップスターとしての道を歩んでいく彼女だが、少しずつ運命の歯車が狂っていく……というストーリーだ。
艶やかな色づかいが持ち味の監督・蜷川実花さんが手がけた本作は、美しい色彩で彩られ、沢尻さんの美貌も相まって芸術作品としても楽しめる作品だと思う。
また、キラキラとした清純派のヒロインではなく、人間味にあふれ、恐しいほど妖艶で美しいりりこ役を見事に演じた沢尻さんの実力にも注目が集まった。当時、監督の蜷川さんが「この役は彼女にしかできない」と思っていたことを明かしているが、その言葉に強く納得してしまう。