■役がきっかけで改名!? 『ちはやふる』綿谷新役
役作りだけでなく、新田さんは役名になぞらえて改名もおこなっている。2016年に公開された『ちはやふる』で綿谷新役を演じた新田さんだが、その後、2017年に自身のSNSで「新田真剣佑」に改名したことを報告し、話題となった。
この改名について、新田さんは『ちはやふる』の続編公開に向けた取材会にて「綿谷新からとった『新田』という名字を使わせていただきました」と役名から名前をつけたことを明かした。
その理由については「『ちはやふる』は日本に来て芝居を志すきっかけになった自分のなかで大きな作品」と自身にとって転機となった作品だったこと、また、今後の俳優生活において“初心忘るべからず”という思いも込められていることを挙げていた。
こうして由来を聞くと、新田さんにとって『ちはやふる』という作品の存在の大きさや、どれほど強い思いで演じた役であるのかがわかる。
『ONE PIECE』や『ジョジョ』のように派手なアクションはないものの、少女漫画の名作であり、競技かるたを世に広めた作品としても有名な『ちはやふる』。大人気だった実写版は完結編まで公開されているので、ぜひこの機会に見てみてほしい。
2021年に公開された『るろうに剣心 最終章 The Final』では、シリーズ最強の敵・雪代縁を演じた新田さん。撮影より2年も前に大友啓史監督と出会っていた彼は、監督の「この作品でアクションを見せるまで、どこにも見せないでくれ」という熱意に心をうたれ、アクションを封印し、本作の撮影に挑んだのだという。
そこまで役に呈することができるストイックさは、共演者から驚かれるほどだとか。そんな新田さんだからこそ、人を惹きつけ離さない演技ができるのだろう。あらためて、彼の役にかける思いの強さをうかがい知ることができるエピソードばかりだ。