『戦場の狼』に『魂斗羅』も…ボタン連打で敵をせん滅していったファミコンの“アクションシューティングゲーム”の画像
画像はファミコン版『魂斗羅』(編集部撮影)

 ファミコンのアクションシューティングゲームは、ボタン連打をすればなんとかなりそうなものだった。ストーリーはあるものの、とにかく敵の銃弾をかわして突き進むのが王道だったのではないだろうか。そこで、戦場がメインとなっていたファミコンのアクションシューティングゲームを見ていこう。

■どう考えても作戦ミスだろ! 荒れ狂う銃弾をかいくぐる『戦場の狼』

 まずは1986年9月にカプコンから発売された『戦場の狼』だ。アーケードからの移植作品で、縦スクロール型となっている。

 主人公・スーパージョーを操作して手榴弾と自動小銃で敵をせん滅していくのだが、なぜか一人で戦場に赴かなければならない。敵が本当に多く出現するだけでなく、荒れ狂う無数の銃弾をかいくぐり、ジープまでもが向かってくるから本当に難しい。途中で仲間の捕虜を助けると高得点となるが、基本的に味方はいないので一匹狼で戦うのだ。

 大変なぶんだけやりがいもあるので、なんとかステージクリアできると思わずガッツポーズしてしまったもの。筆者はステージ1しかクリアできなかったが、それでも友人たちから羨望の眼差しを向けられたほどだった。

 また、このゲームは説明書に載っていた漫画も話題となった。とんでもなく理不尽な上官ばかりで腹が立ったものだ。そういえば、敵はスーパージョーが襲撃に来ていることをなぜか知っていた。普通こういった任務はひっそりと潜入するものだが、スーパージョーは真っ向勝負で挑んだのだからどう考えても作戦ミスだっただろう……。

■生身の身体で戦車を撃ち倒す! ランボーのごとく突き進む『怒』

 次は1986年11月にケイ・アミューズメントリースから発売された『怒』だ。こちらもアーケードからの移植作品(発売はSNK)で、筆者の兄もゲームセンターでかなりやり込んでいた。ファミコンで発売されることとなり、当然ながら兄が購入したので遊ばせてもらったのだが、これまた難しいゲームだった。

 このゲームは『戦場の狼』と同じく縦スクロール型だが、難易度はこちらのほうが少し上だったと思う。画面がチラついて見づらいと筆者の友人には苦言を呈す者もいたが、当時は面白いかどうかよりも、とにかく必死になってボタンを連打していた。

 国連が悪の秘密結社の素性を探るため、ラルフ大佐たち特殊部隊の少数精鋭を送り込むのだが、部隊が乗っていた飛行機が墜落してしまう。生き残ったラルフ大佐(1P)とクラーク少尉(2P)が現地からの脱出を図りながら、襲い掛かる敵をせん滅していくというストーリー。

 主人公のラルフ大佐はどう見ても映画『ランボー』に登場しそうな人物で、生身の身体で戦車やヘリコプターを倒していく。まさにジョン・ランボーだ。しかし、厳しい環境のなか大佐ほどの階級ある人が現場で戦うなんて……ちょっと普通では考えられないものだな。

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