『ソンソン』や『チャレンジャー』も…“80年代の流行”を取り入れた懐かしのファミコンゲームの画像
ファミコン『チャレンジャー』(編集部撮影)

 ファミコンブーム真っ盛りの80年代。流行していたものはすぐにファミコン化されていた記憶がある。当時小学生だった筆者はジャッキー・チェンの映画が大好きだったのだが、『スパルタンX』が発売されるのを受けて、必死にお年玉をかき集めたものだった。そこで、80年代当時の流行を取り入れてファミコン化されたゲームを見てみよう。

■舞台は当時流行した西遊記! なかなかハマった『ソンソン』

 1986年2月にカプコンから発売されたのが『ソンソン』だ。『西遊記』をモチーフにしており、孫悟空をはじめ多くのキャラが描かれた勢いのあるパッケージのデザインに惹かれた。

 当時は堺正章さんや夏目雅子さんが出演した人気ドラマ『西遊記』が再放送されていたし、『ドラゴンボール』も天下一武道会を経て人気が上がってきたころ。当時、学校のお楽しみ会の劇でも、西遊記はよく登場していたものだったな。

 さて、『ソンソン』はアーケードからの移植になるが、ファミコンでもほとんど同じ内容となっている。横スクロールのアクションシューティングゲームで、操作がとてもシンプルだった。十字キーで簡単に段差をすり抜け、ボタン連打で気合を投げつけて敵キャラを倒していく。

 2Pと同時プレイが可能となっており、1Pはサルのソンソンで2Pはブタのトントンを操作する。ソンソンはまだ孫悟空のイメージが(かろうじて)あるのだが、トントンは猪八戒というよりも完全に“ブタ”丸出しだった……。

 シンプルながらもなかなかハマったゲームで、とにかくボタン連打で必死に敵を倒していた。そういえば、オープニングで三蔵法師らがさらわれるのだが、説明書にはそんな記載はいっさいないのが意味不明な点でもあった。

 最後に天竺まで来たときには大きなお釈迦様を敵だと勘違いし、執拗に攻撃してしまったな。

■当時はなかなか観に行けなかったサーカスを味わえる!『サーカスチャーリー』

 次は、1986年3月にソフトプロから発売された『サーカスチャーリー』を紹介したい。アーケードからの移植で、開発はコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)が手がけている。

 筆者は小学生のころに大阪城ホールではじめてサーカスを観たのだが、とても感動した覚えがある。その後、なかなか観に行けなかったのだが、学校でも人気がかなり高いイベントの一つであった。

 この『サーカスチャーリー』はアクションゲームで、「火の輪くぐり」「玉乗り」「曲乗り」「綱渡り」「空中ブランコ」と、全5ステージ(演目)がある。

 どのステージもタイミングを合わせてジャンプをすればクリアできるのだが、小学生の初見プレイではなかなか難しい。なかでも、曲乗りのステージが一番面白かった。馬に乗ってトランポリンを飛び跳ねながらゴールを目指すのだが、馬を加速させるとビックリするくらい速い。当時のファミコンであのスピード感はなかなかのものだろう。馬を加速・減速させながらスピードに乗るのが気持ち良かったな。

 当時は買えなかったので、スーパーファミコンが発売されるくらいのときに中古屋で購入した。そういえば、2018年に公開された映画『グレイテスト・ショーマン』を観たときに、このゲームを思い出したものだった。

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