『学校であった怖い話』に『クロックタワー』も…夜な夜な涼しくなった懐かしのスーファミホラーゲームの画像
スーパーファミコンソフト『学校であった怖い話』(バンプレスト)

 残暑も厳しい昨今。連日の暑さにうんざりしてしまうが、こんなときには涼しい気持ちにさせてくれるホラーゲームを楽しんでみるのはいかがだろうか。筆者の学生時代には、サウンドノベルという新ジャンルを定着させたスーパーファミコンの名作ゲーム『かまいたちの夜』(チュンソフト)がとくに怖かったことを覚えている。

 もちろん、スーファミにはこれ以外にも怖いゲームがあった。そこで、ゲームで夜な夜な涼しくなった、懐かしいスーファミのホラーゲームを振り勝ってみよう。

■岩下さん怖すぎだって…不鮮明な実写のグラフィックが妙にリアルだった『学校であった怖い話』

 1995年8月に発売されたのが『学校であった怖い話』(バンプレスト)だ。旧校舎が取り壊されるのを機に、新聞部が「学校の七不思議(怖い話)」を特集するというストーリー。まさにホラーのド定番ともいえるタイトルだった。だが、やはり学校の怪談というのはいつの時代も人気があるものだ。

 このゲームの主人公は1年生の新入部員で、6人の語り手を順番に指名してストーリーが進んでいく。この6人は新聞部ではなく部活の先輩が声をかけて集まったもので、それぞれが体験談や噂話を話してくれる。

 本当は7人目がいるらしいのだが、なぜか最初は登場しない。6人が順番に語ったあとで7番目の話に入るのだが、話のなかにある選択肢や、誰を何番に指名するかでシナリオが変わってくるのが特徴的だった。

 本作はサウンドノベル形式だが、実写画像を取り込んだグラフィックを採用しており、語り手たちの表情が読み取れる。これがまた不鮮明な画像なので、より恐怖が倍増したもの。いろいろと怖い話が登場するのだが、筆者は独特の雰囲気を持つ岩下明美が怖かった。

 ロングヘアでセーラー服の彼女を見て可愛いと思って最初に指名したら、まさかの展開に……。ちょっとニヤついた感じが不気味だったし、なんとカッターナイフを持って豹変するから恐怖だった。

■独特のホラータッチ…一歩ずつ動くのがもどかしくも恐怖を倍増させた『クロックタワー』

 1995年9月に発売されたアクション系のホラーゲームなのが『クロックタワー』(ヒューマン)だ。当時はまだホラーゲームというジャンルが確立されておらず、筆者たちもゲームで怖いといったら『ファミコン探偵倶楽部』に代表されるコマンド式アドベンチャーゲームが主流だった。

 しかし、『クロックタワー』は一味違った。とある大きな時計塔のある屋敷に、養女として招かれた孤児院の少女たち。主人公のジェニファー・シンプソンは突如友人たちが消えたため探すことになるのだが、この屋敷にはジェニファーを追いかけ回す巨大なハサミを持ったシザーマンが登場する。

 通常は無音でコツコツと足音だけが響くだけなのだが、コイツが出てくると急にテンポの速いBGMが流れ出すから焦ったもの。ハサミをカチカチさせながら後方から迫ってくるからやっかいだ。捕まると惨殺されてゲームオーバーとなるのだが、まあ怖いのなんのって……。当時、少し前に公開された映画『シザーハンズ』に登場するジョニー・デップさんとは大違いだった。

 また、シザーマン以外にも敵キャラは登場するので、急に死亡フラグが立つからビビったものだ。このゲームが面白かったのは、ジェニファーが普通のか弱い少女だったこと。武器を手にして敵をなぎ倒すようなゲームではなく、いかに身を隠してやり過ごすかなど、逃げ回ってこの屋敷から脱出するのがドキドキしたものだ。

 まあ、ラストシーンはやっぱりな……と思える展開だったのだが、それでも急に現れるラスボスの存在には背筋が凍ったものだった。

■倒壊したビルから脱出するぞ! 一風変わった設定だった『ざくろの味』

 1995年12月に発売されたのが、サウンドノベルの『ざくろの味』(イマジニア)だ。これも夏にオススメの作品だったな。

 このゲームはゾンビが登場するのだが、サウンドノベルだけに直写するものではない。しかし、ゾンビが襲ってくる様子が文章で細かく表現されているので、これに想像力をかきたてられ、怖さが倍増するのだ。

 主人公はヒロインとともに、地震が発生して地下に埋没したビルからの脱出を目指す。こちらが基本設定で、シナリオの分岐によって4種類のストーリーに分かれていく。

 大阪在住だった筆者は同年1月の阪神・淡路大震災で被災した経験があったため、地震によるビルの倒壊という設定はリアルに恐怖を感じた……。さらに地下からの脱出の際、ゾンビが登場するものだからダブルで怖かった。

  思えば、ゾンビゲームは当時でも珍しかった。翌1996年3月に『バイオハザード』(カプコン)が発売されており、筆者もゾンビが登場する『ざくろの味』に興味を持ったものだったな。

 そしてこのゲームはバッドエンドになりやすかった。筆者だけなのかもしれないが、最初は自分がゾンビになってしまって焦ったものだ。ゾンビになりながらもなんとか意識を保とうとするのでいつかは助かるのかと思いきや、まさかのヒロインに殺されるという始末……。う〜ん、トラウマものだった。

 

 さて、まだまだ夏の暑さは続くもの。背筋が凍るストーリーは、身も心も涼しくなってくる。もう少しすれば涼しい秋夜となるのだが、それはそれで窓を少し開けてホラーゲームを夜な夜な楽しむのも良いかもしれない。

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