ゲームの世界には、時折プレイヤーたちを驚かせるような“隠しキャラクター”が用意されていることがある。普通にプレイしているだけでは気づかないが、特定の条件を満たすことで登場し、プレイすることができる。“超”がつくほどの強キャラを使えるようになったりすることもあれば、なかにはネタに突っ走ったキャラクターもいる。
今回は、当時のプレイヤーが思わず驚いた、興奮した“隠しキャラ”を紹介する。
■ぶっ壊れ性能ゆえに使用禁止となった豪鬼
「豪鬼」は『ストリートファイター』シリーズに登場するキャラクターだ。初登場の作品である『スーパーストリートファイターIIX -Ｇｒａｎｄ Ｍａｓｔｅｒ Ｃｈａｌｌｅｎｇｅ-』ではなんと隠しキャラなのである。ノーコンティニューでラスボスのベガ戦まで進めると、突然乱入し、隠しボスとして闘うことができる。
豪鬼のスペックは並大抵のものではなく、リュウやケンが使用する「波動拳」「昇龍拳」「竜巻旋風脚」を使うことができ、完全に上位互換になっている。それらだけでなく、空中で撃つことができる「斬空波動拳」や完全無敵の移動技「阿修羅閃空」を使用することができる。さらには、気絶状態（ピヨピヨ状態）が発生しないといったぶっ壊れた性能が備わっている。
そんな豪鬼だが、敵として闘うだけでなく、プレイヤーが使うことができるということで驚いた人も多いだろう。その手順は非常にシビアなもので、キャラクター選択画面になったら、「リュウ→Ｔ・ホーク→ガイル→キャミィ→リュウにカーソルを合わせて、それぞれ１秒待ち、スタートボタンを押し１秒以内に弱中強３つのパンチボタンを同時に押す」というものである。
ぶっ壊れ性能すぎるゆえに、永久ハメが可能だったりするため、大会などでは使用禁止キャラにされていた。友だちとの対戦ではリアルファイトにつながるため、使用する際は注意しよう。
■口説けないヒロイン!？ 謎の少女・館林見晴
次に紹介するのは恋愛シミュレーション『ときめきメモリアル』から、メインヒロイン以外に隠されていたキャラである「館林見晴」。彼女は、主人公であるプレイヤーと同じ学年の女の子で、コアラの耳のような特徴的な髪型をした女の子。突然廊下でぶつかったり、他の女の子とのデートの待ち合わせ前に話しかけてきたり、間違い電話をかけてきたりと、作中では何度か出くわすことがある謎のキャラだった。
『ときめきメモリアル』は女の子をデートに誘って好感度を上げていき、卒業の日に女の子からの告白を受けるシステムである。ところが、情報通の友人・好雄もプロフィールをいっさい知らず、そのため彼女をデートに誘うことができないため、口説くことができない。館林見晴という名前も、最後の告白のタイミングで本人から聞かされるまでは分からず、この謎の多い隠しキャラの存在に驚いた人も多いのではないだろうか。
実は、彼女とたった１度だけデートをすることが可能である。卒業直前の２月２２日に彼女から電話がかかり、今から中央公園に来てくれないかと誘われる。そこで彼女と最初で最後のデートをすることができるのだ。ただ非常に残念なのは、彼女と最初で最後のデートをする＝卒業の日に彼女からの告白がなくなってしまうということである。
■関西弁を喋る“豆腐”
多くのプレイヤーを恐怖に陥れ、サバイバルホラーゲームの金字塔を打ち立てた『バイオハザード』シリーズにも、トリッキーで異質な隠れキャラが存在する。それは１９９８年にプレイステーション用として発売された『バイオハザード２』に登場する「豆腐」だ。
舞台はアメリカ、レオンやクレアといった西洋人のなかに関西弁を喋る豆腐という存在はゲームの世界観とミスマッチだが、当時話題となった隠しキャラである。
豆腐をプレイアブルキャラクターとするには、隠しシナリオである「Ｔｈｅ ４ｔｈ Ｓｕｒｖｉｖｏｒ」を出現させ、表と裏シナリオを３巡以上クリアする必要がある。そうすると、豆腐モードが選択できるようになる。豆腐モードは非常に難易度が高く、武器はナイフ１本のみで過酷な戦闘を強いられる。また、所持できるアイテムにも制限がある。一方、体力はレオンやクレアに比べて高く打たれ強い。
もともとは開発中のデバッグ用キャラクターだったが、そのまま本編で採用されてしまったというこの隠しキャラ。豆腐はシリーズの中でも奇抜なキャラクターとして知られ、２０１９年に発売されたリメイク作品『バイオハザード ＲＥ:２』にも採用されている。
今回はゲームに登場する隠しキャラについて紹介した。この他にも『ドラゴンクエスト』シリーズや『ファイナルファンタジー』シリーズなどにも隠しキャラがいる。また隠しキャラだけでなく、隠しボスや隠しステージといったワクワクさせる要素もある。サービス精神を詰めこんでくれるゲーム会社には、感謝としか言いようがない。
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