■参戦作品もシステムもユニーク『シャッフルファイト』
おそらく前述の2作品と比べても、さらに知名度は低いのではないだろうか。当時としては凄まじい数のロボットアニメが共演したのが1992年のファミコン用ソフト『シャッフルファイト』だ。
同作はSDロボットが登場するゲームで、ボードゲーム要素とカードゲーム要素を合わせた国盗りシミュレーション。1人用のストーリーモードと、最大4人で対戦できる対戦モードがあり、対戦モードはスゴロクのようなマップを移動し、駒と駒とのバトルは1対1のバトル。『桃太郎電鉄』のようなサポートカードで補助もできるといった内容だ。
ストーリーモードは運要素が多いにもかかわらず、一度負けたらそのユニットは二度と使えないというシビアな難易度となっている。
『シャッフルファイト』の最大の見どころは参戦作品の豪華さだろう。『ガンダム』『ゲッターロボ』『マジンガー』シリーズや、『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスV』『重戦機エルガイム』といった『スーパーロボット大戦』シリーズでお馴染みのメンバーに加え、『光速電神アルベガス』や『未来ロボ ダルタニアス』『最強ロボ ダイオージャ』といった、かなりレアな作品まで参戦している。
大味な難易度だが奥深く、システムもユニークで参戦作品も豊富と、クロスオーバーゲームの隠れた名作である。
以上、ユニークなクロスオーバー作品を3つ紹介した。いずれも現在では版権の取り扱い面やコスト面で、おそらく実現不可能であろう試みがされているのも注目だろう。未プレイのレトロゲームファンや作品のファンの方には、機会があったら是非ともプレイしてほしい。