『コンパチヒーロー』『スパロボ』以外も! 各作品から人気キャラが勢ぞろい…ファミコン&スーファミの隠れた名作「クロスオーバー」ゲーム3選の画像
スーパーファミコン『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』(編集部撮影)
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 テレビ番組や映画では、『仮面ライダー』や『スーパー戦隊』や『ウルトラマン』『プリキュア』作品などで歴代のヒーローたちが集結して戦う展開が定番となっており、これら豪華な演出はファンにとってうれしいもの。

 ゲームでは、さらに作品の枠までも超えて新旧のロボットたちが一堂に会する『スーパーロボット対戦』シリーズが人気だが、こうした「クロスオーバー」の名作ゲームは少なくない。今回はファミコンスーパーファミコン時代に発売された、隠れた名作をいくつか振り返っていきたい。

■ゲームとしても優等生『ヒーロー戦記』

 1990年に、版権の問題でそれまでは実現ができなかった異例のクロスオーバー作品「コンパチヒーローシリーズ」がバンプレストより誕生する。

 ファミコン用ソフトとして発売された同シリーズの第1弾作品『SDバトル大相撲 平成ヒーロー場所』は、『ガンダム』『ウルトラマン』『仮面ライダー』、そして『スーパー戦隊』という、異色の顔合わせが実現したSDキャラによる相撲ゲーム。

 その後、「コンパチヒーローシリーズ」としてアクションゲームの『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』やドッジボールゲーム『バトルドッジボール 闘球大激突!』などが発売され人気を集めたが、今回紹介したいのはシリーズ初のRPGである1992年のスーパーファミコン用ソフト『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』。開発元は『スーパーロボット大戦』シリーズのウィンキーソフトだ。

 同作には『ガンダムシリーズ』『ウルトラマンシリーズ』『仮面ライダーシリーズ』が集結。それに加え『スーパーロボット大戦』シリーズの半常連である「ギリアム・イェーガー」が、この作品で初登場を果たしているが、近年のファンにはあまり知られていない。スーパーファミコン世代にとってはそこそこの知名度がある作品だが、それ以降の世代にはあまり知られていない一本なのではないだろうか。

 そんな『ヒーロー戦記』は、キャラクター性はもちろんゲームとしてもかなりの良作。雑魚戦は時々苦戦を強いられ、ボス戦は初見でゲームオーバーもあり、たまにレベル上げしないと難易度が高めになる、などなど絶妙な戦闘バランスの作品となっている。

 操作性も効果音も良質で、BGMもかっこ良い。スキルを使うのに消費する「TP」は、敵を攻撃すると回復する仕組みになっているので、「ハイパーバズーカ」や「ライダー回転キック」などのスキルも、普段使いとして気軽に見ることができる。

 惜しい部分としては、パーティー構成がほぼ固定なことだろうか。もう少し先に発売されていたら、もっと多くのキャラクターが登場し、パーティーも入れ替え式になった可能性もある。その点を考えると、非常に勿体ない作品ではあった。

■グラフィックが凄い『バトルロボット烈伝』

 1996年には3Dで表現されたリアル頭身の『スパロボ』として、PS用ソフト『新スーパーロボット大戦』が発売され話題となった。次に紹介したいのは、それよりも1年前にSDではないリアル頭身ものを実現させた、1995年9月のスーパーファミコン用シミュレーションゲーム『バトルロボット烈伝』だ。

 同作は『スパロボ』とはまた違ったコンセプトのクロスオーバーゲームとなっており、出演作品は『ガンダム』シリーズに加え、『聖戦士ダンバイン』『重戦機エルガイム』『戦闘メカ ザブングル』といった、富野由悠季監督によるサンライズ作品たち。さらには『無敵超人ザンボット3』と『無敵鋼人ダイターン3』も参戦しているが、隠しユニットなうえ、パッケージにも描かれていないため、既プレイヤーでも参戦していることを知らない人もいるだろう。

 戦闘シーンは、『スーパーロボット大戦』シリーズだけでなく、ほとんど全てのシミュレーションゲームで採用されている横からの視点ではなく、正面からの視点で描写されているのも特徴的だ。

 シナリオやゲームシステムの面では、やや粗削りではあるものの、グラフィックなどの見せ方が非常にユニークな作品。『ガンダム』シリーズ以外の登場作品にとっては、ドット絵によるリアル頭身のグラフィックを見ることができる貴重なゲームとなっている。

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